■炭酸飲料やスプレー缶に注意!
では、人や動物がいなければ大丈夫かといえば、そうではない。
車内、特に日の当たる場所に置かれているものは、熱による故障や破損の危険性があるのだ。
もし水やジュースなどのペットボトルなら中身が生暖かくなるくらいで済むが、危険なのは炭酸飲料だ。熱せられた炭酸飲料のボトルや缶は、容器が破裂する危険があり、飛び散った破片で車内が損傷し、ドリンクまみれになることもある。
同様にライターやスプレーなど発火性のあるものも要注意。
筆者自身、以前、クルマのルームミラーが破損していた方にその理由を尋ねると、車内に購入した「くん煙殺虫剤」を置き忘れ、それが爆発したとのことだった。
駐車中だったため、車内に誰もいない状態だったが、爆発した「くん煙殺虫剤」には、ルームミラーを壊すほどの威力があることに驚かされるとともに、もし人やペットが近くにいたらと思うとぞっとした。
■身近な「あれ」はぜひ持ち歩こう
また近年では、車内の電子機器の放置も注意すべきだ。
スマートフォンやタブレットなどの電子機器は、高温にさらされることで故障する可能性が高い。
近年「地図アプリ」の進化により、スマホやタブレットをカーナビ代わりに使うドライバーは急速に増えている。それにともない、車内にスマホやカーナビを置いたまま食事や休憩のため車外に出てしまうパターンも急増した。
しかし例えばiPhoneの許容可能な動作温度は(Apple公式によれば)「使用」における環境温度は0〜35℃、「保管」に関しては-20〜45℃となっている。
言うまでもなく50℃近くまで上昇する「春の車内」は適さない。
車内の厳しい場所に、「でもカーナビは耐えてるんだから大丈夫では?」と思う人もいるかもしれないが、これは車載用機器が厳しい車内環境に耐えうる設計が施されているためであり、通常の電子機器は、人が過ごせる環境を基本としていることをお忘れなく。
夏になると、車内の高温にさらされることは誰もが知ることだ。しかしながら、春や秋など過ごしやすい環境下でも温度上昇による様々なリスクがあることをもっと意識するべきだろう。それがたとえ大人であっても、仮眠時などに自身の気が付かぬ間に、脱水症状や熱中症に陥ることだったある。
不要な事故を防ぐためにも、車内環境にも気配りをしてもらえればと思う。
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