■【タイヤ編】なぜ手入れが必要なのか?
タイヤの空気圧は正常な状態でも自然に少しずつ減っていく。
空気圧をモニターした経験から、1ヶ月平均0.1kg/cm2(0.01MPa)は低下。
1年間、なにもせずに放っておけば1.0kg/cm2(0.098MPa)前後は低下する計算となる。
■手入れしないと何が起こる?
指定空気圧より低くなるとタイヤが変形しやすくなるため、左右にフラ付くなど操縦安定性が悪化。偏摩耗を助長することで寿命を縮めることになり、燃費も悪化する。
また、ロングライフの低燃費タイヤでも40000~50000㎞走れば摩耗限界を知らせる「スリップサイン」が顔を出す。
その直前まで溝が浅くなると、左右にフラ付くなど操縦安定性が悪化し、ロードノイズが大きくなる。高速コーナーの踏ん張りが悪くなり、雨の日に滑りやすくもなるため注意が必要だ。
ところが、そのタイヤの摩耗、厄介なことに4輪均一には進まない。
駆動力の摩耗が早く進むからで、FFの場合、フロントタイヤに制動力・駆動力、コーナリングの力が集中的に働くため、走り方によっては摩耗率がリアの2倍にも達する。そこで、必要となってくるのが取り付け位置を組み替える「ローテーション」で、実施サイクルの目安は5000~10000km。
4輪を均等に使えるため、結果的にタイヤの寿命を延ばすことになる。
摩耗した駆動輪のみ交換すればよいと安易に考えがちだが、タイヤの消費期限は4~5年。「経年劣化」を起こすからで、溝がたっぷり残っていたとしても、年数が経過して側面に細かなヒビ割れを生じていたら能力的には末期。
ゴムが硬くなってグリップが低下しており、ヒビ割れていたらバーストの危険も高まる。
つまり、距離と年数の限界内に4輪のタイヤをキッチリ使い切るためには、定期的なメンテナンスを欠かすことができないのだ。
■【ワイパー編】なぜ手入れが必要なのか?
古い輪ゴムは弾力が無くなり、引っ張ると切れてしまう。これは「経年劣化」で引き起こされる現象で、ワイパーの水滴を拭き取る働きをする「ブレードラバー」にも同様の現象が発生する。
さまざまな汚れが付着し、大気中のオゾンや紫外線に曝され続けるからで、まったく使ってなかったとしても、2~3年そのままだったら確実に劣化は進行している。
■手入れしないと何が起こる?
さて、劣化して弾力がなくなると、まずブレードラバーの先端が曲ったまま元に戻らない状態となる。さらに劣化が進むと表面に細かなヒビ割れを生じ、そんな状態になると作動時の抵抗となるため、じきに裂け目が広がり切れて先端部が垂れ下がってくる。
もしも、そんな状態で使い続けるとガラスを傷付けるので要注意! 劣化するとブレードラバーの密着が弱まり、いくら拭き取ってもスジ状の膜が残るようになる。
もしも、そんな状態になったらブレードラバーの状態をチェック。
ヒビ割れたり、先端部が曲がったまま元に戻らないようならもう寿命。「消耗品」と割り切って交換してしまいたい。
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