■走行インプレッション
●一般道での走りや快適性はトップクラス!
先に試乗したのは、NAの「ハイウェイスターX プロパイロットエディション」。NAとターボの外見上の違いはほとんどなく、インテリアでも見分けられない。唯一見分けることができるポイントは、タイヤサイズ。15インチなのがターボ、14インチがNAだ。
まずは一般道。軽めのステアリング操舵力で、直進性も悪くない。交差点やコーナーでのロール量や、ブレーキング時のピッチングのような視線変化は少なめだ。タントやスペーシアほどグラっとすることはなく、N-BOXと同等に感じた。
乗り心地は、上下方向のフワ付きがあるが、タイヤと地面との当たりが柔らかで、突起ショックのレベルも小さく快適。車体剛性アップ、リア高剛性スタビライザー採用、ショックのサイズアップ、液体封入遠因マウントなど、ベーシックな走りの向上が抜かりなく織り込まれており、安定性と乗り心地の両立が上手くいっている。
ロードノイズもよく抑えられており、突起のインパクトノイズも少ない。このあたりもトップクラスのN-BOX並に静かだ。これは、エンジン音の遮音を念入りに行ったことと、吸音材を適所に追加したことが要因だろう。
また、エンジンフィールは、NAでもターボでも滑らかな回転フィールをしている。排気音はターボの方がやや低めの音質になるが、車体の遮音性能が高いため、さほど違いはわからない。
●高速走行でもしっかりとした走りで安心感が高い
次に、高速道路を走行。加速のために少し踏むと、NAは勇ましいサウンドが聞こえる。NAは所望のスピードに乗るまでに時間がかかるため、アクセルペダルを余計に踏むことになってしまい、エンジンはうるさくなる。このあたりはターボエンジンのほうが速やかに加速できるので、静粛性も上がってよかった。NAのようにもたもた加速することもなく、気をもむこともなくなる。
路面の継ぎ目を超える時のインパクトショックは、小さく抑えられている。「タンタンッ」と軽快にやり過ごし、ボディモーションもよく抑えられているので快適だ。高速直進性は、アクアラインのような横風を受けるシーンで横風に流されることはあったが、それはライバル車でも同様だ。おおよそN-BOX並みに直進性が高いと感じた。
●プロパイロットも着実に進化している
高速道路に入り、本線への合流を終えたら、すぐさまプロパイロットをONにして、システムにゆだねるほうがよい。ACCによって、加速追従を無駄なく滑らかに行ってくれるので、たとえ非力なNAであっても、軽であることを忘れるほどに、不自由さがなくなる。それはターボであっても同様の使い方が適している。
なお、セレナやリーフに搭載されていた初期のプロパイロットの制御の粗さには、がっかりしたものだが、ルークスのシステムは、大幅に改善していた。昔は、車線中央を狙うように、常にせわしなく、ステアリングが左右にわずかに動かされるので、ステアリングを握る手が疲れてしまったが、ルークスのプロパイロットでは、それが一切ない。他メーカーの運転支援技術のレベルに、ようやく追いついたように感じた。
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