■2代目スイフトスポーツ 2005〜2010年
2代目はジュニアWRCで得られた技術とノウハウを駆使して開発され、プラットフォームだけでなくサスペンションも一新した。
ベンチマークはフォードのフィエスタだ。ボディやサスペンションなどの剛性は大幅に高められている。ダンパーは名門のモンロー(テネコ製)だ。ブレーキも4輪にディスクブレーキを配している。
また、ヨーロッパの道路を徹底して走り込み、熟成していったからハンドリングは驚くほどよくなった。乗り心地も初代とは大違いだ。ちなみに日本仕様のスイフトスポーツは、使い勝手のいい5ドアをベースにしている。
心臓は排気量を1586ccに拡大したM16A型直列4気筒DOHCだ。VVTを最適化するとともに冷却性能も向上させた。
最高出力は125ps、最大トルクも15.1kgmを達成している。ミッションは5速MTと4速ATを設定した。後期モデルでは足を変え、ESPも標準装備した。
■3代目スイフトスポーツ 2011〜2017年
2代目が好評だったため、キープコンセプトを貫いた。エクステリアは2代目の流れをくむデザインだが、大開口グリルを採用した。
タイヤとホイールも17インチになる。インテリアはシルバーリング付きの5眼メーターやマルチインフォメーションディスプレイの採用が眼を引く。
M16A型直列4気筒DOHCエンジンは吸気VVTのバルブリフト量を増やすとともに新たに可変吸気システムを導入した。
最高出力は136psに、最大トルクも16.3kgmに引き上げている。ミッションは2速から5速をクロスさせた6速MTとパドルシフト付き7速MTモードのCVTを設定した。
サスペンションは、フロントが改良型のストラット、リアも専用セッティングのトーションビームだ。
基本設計は変わっていないが、ボディの剛性アップとサスペンションの改良、軽量化などにより、自慢の気持ちいい走りに磨きがかけられている。
■4代目(新型)スイフトスポーツ 2017年9月〜
3代目まで5ナンバーの小型車枠にこだわっていた。だが、4代目はワイドフェンダーを採用し、初めて3ナンバー枠に踏み込んでいる。全幅は1735mmだ。
トレッドを広げ、モンロー製ダンパーを含め、サスペンションを最適化した。そのため意のままの気持ちいいハンドリングが一段と際立っている。また、乗り心地もよくなった。
パワーユニットは一新され、ポテンシャルを大幅に高めた。1.6Lの自然吸気エンジンから、ブースタージェットと呼ぶ1371ccのK14C型直列4気筒DOHC直噴ターボに変更されたのだ。
最高出力は140psにとどまっているが、ターボの搭載で最大トルクは23.4kgmまで引き上げられた。
安全性が大幅に強化されたのも4代目の特徴だ。デュアルセンサーブレーキサポートや車線逸脱抑制などをセットにしたセーフティパッケージをメーカーオプションで用意している。
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