■より上質になった乗り心地 活動範囲を広げてくれる電動化技術
もうひとつ、新型には前後のサスペンション(ショックアブソーバー内)にリバウンドスプリングが追加されている。いわゆるコーナリングでのロールのオーバーシュートを防止して内輪の設置を安定させるシステムだ。さらにリヤのショックアブソーバーの径を拡大。減衰特性を最適化している。
4WDに関しては、後輪もプロペラシャフトで繋がったシステムのほうが大トルクを伝えられるので、アクセルONではよりアグレッシブでアジリティ(敏捷性)のある走りが可能だが、このPHEVの前後独立モーターによる4WDでは、トルク配分をセパレートさせて自在にコントロールできるメリットがある。
しかも、S-AWCなどランエボの時代からその制御コントロールを研究し尽くしてきた三菱のノウハウは、電動化によってさらに進化したものとなった。
またアウトランダーPHEVよりも低重心なエクリプスクロスPHEVは明らかに走りの面で有利だ。
今回、エクリプスクロスPHEVに装着されていたB社のエコタイヤはウェット路面でのグリップ力が低く、それによるハンドリング面でのネガティブな場面にも遭遇したのだが、エクリプスクロスPHEVの持つ安定したハンドリングはタイヤグリップの限界をつかみやすく、コントロールも容易だった。アクティブ嗜好のドライバーにも新型は手ごたえを感じるだろう。
しかも、アウトランダーPHEVの電動化システムを継承しているので、1500Wの100V電源を使うことができ、アウトドアでの楽しみが広がる。ガソリン満タンなら、エンジンでの発電を併用して、家(1軒)の最大10日間分の電力量をまかなえるというから、災害の備えにも有効だ。
急速充電も可能なエクリプスクロスPHEVは、マルチに活動範囲を広げるだろう。
※編集部注:新型エクリプスクロスは、2020年 12 月の発売を予定。車両本体のメーカー希望小売価格は 、PHEV モデルで約 385 万円〜約450 万円(消費税込)、ガソリンモデルで約 255 万円〜約 335 万円(消費税込)となる。
■新型エクリプスクロスPHEV諸元
・全長:4545mm
・全幅:1805mm
・全高:1685mm
・ホイールベース:2670mm
・EV航続距離(WLTCモード):57.6km
・価格:PHEV モデル 約 385 万円〜約450 万円、ガソリンモデル 約 255 万円〜約 335 万円
コメント
コメントの使い方