■現在のオーナー車の無償アップデートも検討中
さて、新旧乗り比べて「エンジンがやっと目を覚ました」と表現したくなるくらいの進化を体感すると、気の毒なのは現行型ユーザー。
これまでの常識では、初期型ユーザーの宿命と指をくわえて諦めるしかなかった。
ところが、今回の取材でいちばん驚いたのは、マツダがはっきり「購入済みのユーザーには無償アップデートを検討中」と表明したことだ。
実は、今回のエンジン改良はすべて制御ソフトの変更だけで実現されていて、エンジンのハードウェアにはまったく手がつけられていない。
スーパーチャージャー(従来は「高応答エアサプライ」と呼んでいた)やM-ハイブリッドの制御アルゴリズムを変更し、それにともなう燃焼制御を最適化した結果が、出力で10ps、トルクで16Nmのアップ。
これを、ECUの書き換えで既納ユーザーにも提供しようというわけだ。
国交省への届出スペックが変更されている以上、認証というハードルは存在するが、もし実現できたらこれは史上空前の快挙といっていい。
まぁ、テスラがエンジン制御よりずっとシビアなADAS系ソフトをリモートで勝手に書き換えている時代だから、エンジンECU書き換えなど技術的には朝飯前なのだが、役所の壁に挑むマツダのチャレンジ精神は大いに讃えられるべきだと思う。
「SPIRIT1.1」と名付けられた進化版SKYACTIV-X。この先のさらなるバージョンアップがますます楽しみになりましたね。
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