世の中は脱炭素の時代。これからはクルマのEV化が加速していくと考えられる。しかし筆者自身、心に迷いは残る。日本は、特に日本はね。島国です。どうするの? 発電は。つまり電源のこと。
みなさん、お家にくる電力会社の請求書。今月は〇〇〇kWh使いました、のようなことが書かれているはず。kWh(キロワットアワー)は、kW(電力)×h(時間)という意味で、消費電力のことです。筆者が常時使っている仕事部屋が季節によって上下しますが、月平均すると300kWhぐらい。
いっぽう日産 リーフのバッテリー容量はいちばん大きいモデルで62kWh。これでWLTCモード458kmの航続距離。使用条件によってここまで走るとは思えないので、仮に62kWhフル充電で400km走るとしましょう。約5回フル充電で2000km走ると筆者の部屋の1か月分の電力を消費するのです。
月2000km、年間24000km。ここまで走るドライバーはいないにしても、2~3か月でこれだけの電力を消費するわけで、クルマのEV化というのは新築の家やマンションが増えるのと同じくらいの電力が必要になるのです。
つまり、EV化には充電設備の拡充も重要な案件ですが、そもそも論として発電を増やさないといけないのです。
とはいえEVも作らなくてはいけません。これは欧州や北米カリフォルニア等で、自動車に対するCO2排出量規制がスタートしているから。非常に前置きが長くなりました。
なぜEVの話をしたかというとボルボ社のプラグインハイブリッド(PHV)試乗会に出席してきたから。実はボルボは2019年から全モデルの電動化に舵を切りました。
文/松田秀士 写真/VOLVO、TOYOTA、MITSUBISHI
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