■では乗り比べてみると……
試乗してみると、リクライングシートが生む適正な運転姿勢の恩恵は想像以上に大きい。
シンプルにいえば、軽トラックらしさが薄まり、運転しやすくなった。
この点だけでも、(通常の軽トラではなく)このスーパーな2台を選ぶメリットは十分にある。
日常域での走りの良さでみると、断然ハイゼットだ。
ステアリング角度も乗用車ライクで、乗り心地も悪くない。また頭上に小物入れなどがない代わりに、キャビンの広さが感じられるのもメリットだ。
一方、キャリイの走りは、ひと言でいえばトラック感が強い。まあトラックだからトラック感が強いのは当たり前なのだが、ハイゼットと比べると乗り心地やハンドリングが雑。
ただドア開口部が大きく、乗降性に優れるなど、基本的な部分の作り込みに優れる。
贅沢を言えば、ハイゼットの走りとキャリィの機能性が組み合わされれば、最強となる。そういう意味ではこのスーパー軽トラカテゴリーにも、まだまだ伸びしろがあるのだ。
■ひっくるめて考えると、どっちがいい?
結論として、後発となるスズキスーパーキャリイは、昨今の顧客のニーズを受けて開発したというだけあって、キャビンの使い勝手は抜群だ。
ただハイゼットジャンボのキャビンと荷台のサイズバランス感には、長年の経験が生んだ黄金比のようなものも感じる。
やはり選ぶポイントは、車内にどれだけ荷物を収めたいかが焦点となる。
その点では、やはりラゲッジスペースを重視したスーパーキャリイに分がある、といえそうだ。
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