レクサスから登場するコンパクトSUVのLBX。サイズはほぼヤリスクロスと同じ小ささで登場した。レクサスブランドにふさわしい質感高いインテリアと上質な乗り心地を味わえるのか!?
※本稿は2023年9月のものです
文/片岡英明、写真/LEXUS、ベストカー編集部、撮影/池之平昌信
初出:『ベストカー』2023年10月26日号
■小さな高級クロスオーバー
●レクサスLBXのここがPOINT
・全長4190mmのコンパクトサイズのSUV。基本プラットフォームはヤリスクロスにも使われるGA-Bだが、LBX専用に開発
・内装色やシート素材、刺繍パターンを自在にチョイスできるオーダーメイドシステム
・パワーユニットは燃費とドライバビリティに優れる直3、1.5Lハイブリッドを搭載
レクサスのボトムを受け持つクロスオーバーSUV、それが「本物を知る人が、素の自分に戻り、気負いなく乗れるクルマ」を目指して開発されたLBXだ。2023年6月にイタリアのミラノでワールドプレミアされ、この秋以降に日本でも発売を予定する。
特徴のひとつはサイズのヒエラルキーを超えた小さな高級クロスオーバーカーであることだ。ボディサイズはヤリスクロスとほとんど同じで、全長は5mm長く、ホイールベースは20mm長い2580mmとしている。
大きく違うのは全幅だ。世界を見据え、60mm広い1825mmとした。全高は1560mmだが、日本仕様では立体駐車場に入れることを考慮してシャークフィンアンテナを取り去るようだ。
■コンパクトだけど存在感あふれるエクステリアデザイン
エクステリアはヤリスクロスより都会的なルックスで、SUV的な味わいは薄められている。だが、前後のフェンダーはボリューム感あふれ、これに225/55R18の大径タイヤを組み合わせた。
リアも低重心で、塊感を強調するデザインだ。フロントマスクはレクサスの新たな表情を見せるユニファイドスピンドルで、コンパクトカーだが、迫力と風格がある。
キャビンはスポーティかつラグジュアリーな仕立てだ。ドアトリムまで回り込んだ水平基調のインパネには12.3インチのフル液晶メーター、センターコンソールには9.8インチのディスプレイを組み込んでいる。ヤリスクロスと違い、手触りのいいソフトパッドを随所に採用して、上質感がある。
最大の見どころは5つの世界観を提案していることだ。試乗した「COOL」は本革にウルトラスエードの組み合わせで、赤いステッチがアクセントになっていた。この5つで飽き足らない人にはオーダーメイドシステムが用意され、シート表皮だけでなくステッチ糸やトリムなども自由に選べる。
ドアの開閉音は思いのほか重厚だ。ヤリスクロスとはステアリングの角度が違い、着座位置も低いなど、ドライビングポジションはスポーティである。さすがに後席は広いとは言えないが、170cmくらいまでの身長なら窮屈ではない。ラゲッジルームもそれなりの広さを確保した。
コメント
コメントの使い方トヨタレクサスのフロントデザインのアメリカ感や台形グリルによる気持ち悪さ・下品さは何とかならんものか?