2013年5月20日に日本上陸を果たしたVW ゴルフVII。ボルボ V40、ベンツ Aクラス、そしてトヨタ プリウスを交えての国内初テストの様子をプレイバック!(本稿は「ベストカー」2013年7月10日号に掲載した記事の再録版となります)
構成:編集部/撮影:中里慎一郎
■欧州ライバル車、プリウスと徹底比較!
2013年5月20日に発表された新型ゴルフVII。海外試乗会で試乗した自動車評論家の前評判は高いうえに、日本仕様の価格は249万~299万円という思い切った戦略的な価格でデビューした。
ゴルフ発表会のプレゼンでも、ガチンコのライバル車、ボルボV40、ベンツAクラスという、この2台が絶対的なライバル車ではなく、なんとプリウスをも想定していたのだから驚いた。
もちろん販売台数では勝てるわけではないが、年間30万台を超えるベストセラー車から、VWゴルフへの乗り替えユーザーを狙っているのである。もはや輸入車、国産車の垣根はなくなったといってもいいだろう。
ということで、発表直後の新型ゴルフとプリウス、ベンツAクラス、そしてボルボV40を持ち込んで徹底チェックした。
通常の試乗記ではひとりもしくは複数の評論家にお願いするが、このライバル対決に対しては話題沸騰、喧々囂々な状態なので、少し手法を変え、担当が新型ゴルフに試乗した10人以上の人から聞き、総合的に判断して評価をまとめることにした。
・VWゴルフ TSIハイライン……299万円
・VWゴルフ TSIコンフォートライン……269万円
・トヨタ プリウスG ツーリングセレクション……272万円
・メルセデスベンツ A180……284万円
・ボルボ V40 T4……269万円
■エンジンフィール、パワー感は?
まず、新開発の気筒休止付き1.4L直4ターボを積むTSIハイライン。アクセルを踏んだ低速域からボディの軽さを感じる。
1500rpmから力強いトルク感と、強めにアクセルを踏んでいっても高回転まで吹けていく気持ちよさ、しかも7速DSGによるスムーズな加速フィールなど想像以上の速さ。
アクセルオフやクルージング走行をすると頻繁に2気筒モードになり、メーター内に表示されるのだが、メーターを見ないといつ切り替わったかわからない。
クルージングなど低負荷走行時、1400~4000rpm、2.55~7.65kgm以内であれば2気筒が休止する。
いっぽう、105psと聞いて非力とも思える1.2L直4ターボのTSIコンフォートラインも充分といえるもの。
この軽さはなんだとスペックを調べたら、TSIコンフォートラインが1240kg、TSIハイラインが1320kgとA180、V40T4に対し実に190kgも軽いのだった。
さてテスト車4車のなかでひときわスポーティなのはV40。180psの1.6Lターボエンジンはストレスなく吹け上がり、加速フィールも気持ちいい。
この2台と比べるとちょっとがっかりしたのはAクラス。低回転域から力が出ていて、6000rpmまでスムーズに吹け上がるのだがV40やゴルフと比べて、いいかといわれると厳しい。ちなみにこれは多くの人から聞いた意見である。
●エンジンのパワー感
・VW ゴルフ1.2:7
・VW ゴルフ1.4:7.5
・トヨタ プリウス:6
・ベンツ Aクラス:7
・ボルボ V40:8
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