親日国で知られるタイは、また日本車全盛の国でもある。中でもピックアップトラックは、タイの国民車といっても過言ではないほどよく見かけるクルマだ。農業や工場、あるいはダブルキャブで乗用車的に使うなど、汎用性が高く、堅牢制や走破性に優れているのが人気の理由だろう。
そんなタイでいすゞの車両生産台数が累計600万台を達成した。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
画像/いすゞ自動車・フルロード編集部
いすゞピックアップトラックの一大生産拠点
いすゞグループは、1963年からタイにおいて生産委託によるトラックの生産を開始。
1966年に泰国いすゞ自動車(IMCT)を設立。以来、半世紀以上にわたり、ピックアップトラック「いすゞD-MAX」(以下D-MAX)やPPV(Pick-up Passenger Vehicle)「いすゞMU-X」などを生産してきた。
1974年にはタイ国内向けピックアップトラックの生産に着手し、以来順調に生産台数を伸ばし、1963年の生産開始から丸60年で累計600万台を達成した。
1999年のオーストラリア向けの輸出スタートを契機に海外への輸出も拡大し、2002年には、それまで日本で行ってきた輸出向けピックアップトラックの生産もタイに完全移管した。
現在、タイはいすゞグループにおけるピックアップトラックのマザー工場として確固たる地位を築き、世界100を超える国・地域に年間30万~40万台の規模でいすゞ車を供給している。
2023年10月には大幅改良したD-MAXを発表、生産を開始した。さらに、カーボンニュートラル戦略の一環でピックアップトラック領域でも電動化を進める計画で、まずは2025年に欧州でバッテリーEV(BEV)のD-MAXを発売する予定である。
ちなみにタイの自動車販売台数・生産台数はこのところ急激に落ち込んでいるが、それでもいすゞD-MAXは、トヨタのハイラックスと登録台数で1位を争っている状況である。
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