政府が2016(平成28)年度の燃費実績をもとに2019(令和元)年に策定した、2030(令和12)年度を目標とした燃費基準値の削減達成率が表示されたステッカー(出典:ホンダ)
1993年から24年かけて燃費は93%改善、2030年まで残り9年で44%を超える燃費改善は可能だろうか(出典:環境省 税制全体のグリーン化推進検討会 第2回配布資料2-3より筆者作成)
2030年度基準では車重2トン前後のクルマに対する必要燃費改善率が約50%と大きくなっている(出典:環境省 税制全体のグリーン化推進検討会 第2回配布資料2-3、国土交通省自動車燃費一覧(令和3年3月 )より筆者作成)
ヤリスクロスハイブリッドXのWLTCモード燃費は30.8km/Lと2030年度燃費目標の26.3km/Lを16.9%上回っている。電池性能の向上により燃費だけでなく走りの質の向上も目覚ましい
軽乗用車、登録車を含めた国内新車販売台数において3年連続NO.1を獲得し、5年連続で軽自動車販売NO.1を達成している(前モデル含む)N-BOXはマイルドハイブリッド、フルハイブリッドともに搭載車なし。ホンダは軽のEVを2024年に投入することを明らかにしている
スズキのマイルドハイブリッド搭載車のWLTCモード燃費は、ワゴンRが25.2km/L、スペーシアが22.2km/L、ハスラーが25.0km/L。マイルドハイブリッドでは2030年度燃費基準はクリアできない……。スズキは2020年代半ばの軽EVの販売を目指している
日産と三菱が共同開発している軽EVは2022年度前半に登場予定。価格は?航続距離は?市販にあたっての課題をどこまでクリアできているのか?注目のモデルだ
基準をクリアしているのはわずか15車種のみ、そのうち12車種がトヨタのガソリンHV車、軽自動車・ディーゼル車は1車種も基準をクリアしていない(出所:国土交通省「自動車燃費一覧」(令和3年3月)WLTCモードより筆者作成)
トヨタ、ホンダ、日産は最も売れている車種の一部グレードが新基準を達成しているが、他ブランドは可及的速やかな燃費改善が求められる(出典:国土交通省「自動車燃費一覧」令和3年3月WLTCモードより筆者作成)
軽自動車の価格がフルハイブリッド化によって跳ね上がり、200万円以上も珍しくなくなる。軽自動車需要の多い地方はどうなるのか?
北海道では1つのガソリンスタンドがカバーする平均面積が東京と比べて21.9倍、岩手や島根も10倍超え、新燃費規制によりさらなるガソリンスタンド過疎化の進行が予想される(出典:経済産業省「揮発油販売業者数及び給油所数の推移(登録ベース)令和3年7月30日」、国土地理院「全国都道府県市区町村別面積調(令和3年4月1日)より筆者作成」)
上汽通用五菱汽車が販売する全長2920mmの宏光ミニEVは約50万円~。4人乗り、最高速度105km/h、実用航続距離は約100km。日本では同等の2人乗りEVで160万円台~だ
初代ワゴンRの価格は、売れ筋の「RX」が108万3000円(3速AT)。アルトやミラなど、それまでの背の低い軽自動車に比べて10万~15万円高かったが大ヒットした
マイルドハイブリッドを搭載する現行ワゴンRハイブリッドFXの価格は128万400円、NAエンジンのFAに比べて11万6600円高い。ただしハイブリッドFXにはフルオートエアコンやキーレスプッシュスタートなどの価格を差し引くとマイルドハイブリッドの価格上昇はアイドリングストップを含んで約7万円