水の中のミネラルや不純物が残留した水垢(イオンデポジット)。乾いた状態でも白いシミのようになって視界を遮る。発生初期なら比較的簡単に落とすことができるが、堆積が進むと油膜以上に強固な汚れとなる
油膜の原因となるのは油(シリコン)。ルーフやボンネットに塗ったワックスなどに含まれているシリコンが雨水と混ざり合ってガラスに流れ落ち、膜になってしまう
黄砂や花粉といった汚れも水垢の一因。汚れの上に降った雨水が蒸発すると残留物がこびり付いて水垢となる
垢の中でもミネラル分の結晶が原因のものは特にイオンデポジットと呼ばれる。浴室の鏡や壁にも見られる白い水垢と同じ現象だ
コンパウンドタイプのクリーナーは細かい粒子で汚れ本体を削り落とすイメージ。頑固な油膜、水垢をこそぎ落とすことができる
油汚れである油膜にはアルコール類が含まれているウォッシャー液も有効。しかし、それはあくまでも軽度の場合だ
ワイパーブレードは想像以上に汚れている。カーシャンプーを付けたキッチンペーパーなどで軽く拭き取るだけでも汚れをガラスに広げずに済み、ワイパー自体の劣化も遅らせることができる
ワイパーが汚れたままではせっかく綺麗にしたガラスに再び汚れを広げてしまう。洗車の際に忘れずに一緒に綺麗にしておきたい
古新聞を湿らせ油膜の付いたガラスを拭くとインクが油を溶かしてくれる効果があるという
家庭用洗剤は油を落とす力が強いので、ガラス面など限られた場所に水で薄めて使用しよう。また、使用した後は油分がなくなってしまっている状態なので、コーティングをするのがお薦め
エタノールは軽度な油膜を落とすのに使える。ちなみに、冬季の凍結したガラスの解氷にも効果がある
真夏の炎天下など強い日差しの下ではガラスも触れないほどの高温になる。炎天下で洗車をするとすぐに水分が蒸発して水垢になってしまうので注意しよう
水質にもよるが、井戸水は水道水に比べて水垢の原因になるミネラルが多く含まれている可能性が高い。洗車に井戸水を使用するのは避けよう
雨ざらしになるほど水にシリコンも溶け出し汚れも付着しやすい。ガレージ保管が理想だが現実的には難しい。カーポートや屋根付きの駐車場も難しい場合はボディカバーを被せることをお薦めする
コーティングをすることで油膜や水垢の原因となる水が溜まらずに流れ落ちる。手前側が撥水処理をした部分、奥が撥水処理をしていない部分。その効果の違いは一目瞭然だ
洗車後に大事なのは自然に乾燥させるのではなくしっかりと水分を拭き取ることだ