ヘッドライトは前を明るく照らしてドライバーの見通しを良くするだけでなく、周囲にその存在を知らせる役割も果たしている。ヘッドライトが暗いとそれらの役割を十分に果たせなくなってしまう
日没前後1時間の薄暮時間帯は見えるからとヘッドライトを点灯しないクルマも多く、事故が起きやすい。早めにヘッドライトを点灯することで周囲に存在を気づかせることができる
ヘッドライトが暗くなりドライバーの視認性が低下すると必要以上に注意を払わなければならず緊張やストレスの原因にもなる
フィラメントが黄色味のある色に発光するハロゲンバルブは少し前まで標準装備だったが、より寿命が長く明るいHID、そしてLEDにとって代わられた
バッテリーが弱ってしまうとハロゲンの場合は暗くなったり、HIDの場合は点滅を起こすことも
ハロゲンバルブは対向車にも優しい黄色味のある淡い電球色を放つ。HIDやLEDに比べると性能は劣るものの交換の際に単価が安いというメリットがある
現在の主流は省電力で長寿命なLEDバルブ。発熱が少ないと言われているが、それでも強い明かりを放つ高効率なものになると発熱量が多くなるため、下部のフィンやファンを取り付けて放熱している
キセノン、ディスチャージとも呼ばれるHIDはLED以上に明るいものが多く、ハロゲン以上の長寿命。しかしハロゲンからHIDに交換した際に光軸調整を行わないと対向車や歩行者に眩惑を起こす危険性がある
LEDだと付着した雪が解けないため凍り付いてしまい視界不良になることも。雪が降るような地域では熱により雪が解けてくれるのでハロゲンやHIDのほうが良い場合もある
ヘッドライトが劣化し、黄ばんでしまった状態。これではいくらバルブに問題がなくとも本来の明るさを発揮することはできない
表面のハードコートが劣化し、剥げてしまうとヘッドライトの素材であるポリカーボネートがむき出しになり紫外線や傷に対して弱くなってしまう。劣化したハードコート自体も黄ばみや曇りとなって、それがヘッドライトを暗くする原因になる
劣化したヘッドライトは表面に汚れが付着しやすくなっている。汚れを洗浄することである程度の復活が期待できる
ポリッシャーを使わなくても耐水ペーパーやコンパウンドを使い手作業で黄ばみを落とすこともできる。ただし、ハードコートも削ってしまうため最後にコーティングやクリア塗装を行わないとすぐに再劣化してしまう
新品バルブの交換だけでも多少の整備知識は必要だ。正確な光軸調整は機械を使わないと行えないため、ハロゲンからLEDに買える場合などは販売店やディーラーなどに依頼したほうがいい