高橋啓介(FD3S RX-7) vs. 北条豪(NSX) 編

・「左足」さん×1997年式マツダRX-7 RS-R(FD3S)
FD購入の原点は8歳の頃、原作マンガ『頭文字D』を読んで、「黄色のクルマ、カッコいい」と思ったことだという「左足」さん。劇中で拓海の親友である高校生の武内樹が、ガソリンスタンドのバイト代を貯めて愛車「ハチゴー」を購入したエピソードに影響を受けて、高校生になるとアルバイトを開始。見事、高校の卒業記念に現在のFDを手に入れたというから凄い。「当時は、150万円くらいでしたから」と謙遜するが、高校生がそれだけの大金を貯めるのは大きな努力の成果に他ならない。2011年に購入した際は、軽いエアロパーツとマフラーが変更されていた程度で、ノーマルに近い状態だったそうだが、せっかく黄色を選んだのだからと、コツコツと啓介仕様へとカスタムを加えていった。
最新仕様は、啓介のファイナル仕様と同じものとなっている。以前は啓介が事故を起こす前の仕様だったそうだが、富士スピードウェイのホームストレートで、ダウンフォースが足りないことから、最終仕様への変更を決断。実際の走行でも、現在の仕様のほうがしっかりダウンフォースを得られ、満足しているそうだ。
「左足」さんのこだわりは、ほとんどすべてを自身でカスタムしていること。ロータリーエンジンのオーバーホールは専門家に頼んだそうだが、それ以外の作業は自身で手掛けてきた。そのため、オーナーならではの丁寧なこだわりもある。それは、見た目は『頭文字D』仕様を保ちつつ、中身はサーキット走行に最適化させていることだ。
目に見える部分は内装も含めてすべて『頭文字D』と同様にしているが、見えない部分での軽量化を図っているという。その実力は、筑波サーキットで59秒というラップタイムも証明している。今後もビジュアルは変更するつもりはないが、ドアのカーボン化などのビジュアルを守りつつ、しっかりと軽量化を進めてより速いFDへと磨き上げていく予定だ。
・「Mr.PAIN」さん×1989年式アキュラNSX
子育ても一段落したことで、昔のようにMTのスポーツカーに乗りたいと思ったという「Mr.PAIN」さん。そのタイミングで出会ったのが、現在の愛車となるNSXだ。車種を絞らずに探していたところ、近所の販売店に並んでいたNSXを発見。それがレアな左ハンドル仕様である「アキュラ」な上、希望のMT車だったことに運命を感じ、即購入を決断したそうだ。
2011年に手に入れた当時は、社外リヤウィングが装着されるなど、少し手は加わっていたこのの、基本的にはノーマルで、状態もよかったそう。バブル期の1989年にホンダが発売したNSXは、日本初のスーパーカーということもあり大人気に。その結果、北米で販売されていたアキュラNSXを並行輸入して販売する業者もいたほど。その当時の一台と思われる。当時、ある程度の数が上陸したアキュラNSXだが、「Mr.PAIN」さんによると、NSXのイベントでもレアキャラであり、年々タマ数が減少しているそうだ。
「Mr.PAIN」さんも、バリバリ伝説から『頭文字D』まで読み続けてきたしげの秀一先生ファン。『頭文字D』に登場した北条豪のNSXを参考に、愛車を仕上げた。その決め手となるのが、「ADVANCE(アドバンス)」のエアロだ。同仕様に仕上げるべく、ヤフオクに出品される各部のエアロパーツを見つけては落札し、コツコツと集めてきたそう。最近、最後のパーツとなるフロントボンネットを落札したことでフルエアロを完成させることできた。
それだけのお気に入り仕様である北条豪のNSXが登場するシーンは、マンガとアニメ共に何度も楽しんできたそう。「やはり、愛車がカッコよく活躍しているシーンを見ると嬉しいですよね」と楽しいそうに話してくれた。
まだまだお若い「Mr.PAIN」さんだが、「今の目標はできるだけ長くNSXに乗り続けること」と話し、愛車に惚れ込んでいることが伝わってきた。
以上、『頭文字D』愛あふれるオーナーの皆さまにがっちり取材させていただいた。連載開始から30周年を迎えた『頭文字D』、あらためて多くの熱いクルマ好きの支持があったからこそ大ヒットしたのだし、この熱はまだまだずっと続いてゆくと確信している。
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