締めくくりは、2050年の自動車社会への期待。
遠藤さんは地域ごとに最適なパワートレインが普及し、日本の自動車メーカーが世界で残っていること、上野さんは人生の相棒として心を動かすクルマがあり続けること、加藤さんは環境に配慮しつつ遊び心を失わないクルマが増えることを挙げた。
出川さんは「クルマは出来るかぎり安全に配慮し、環境対応を進めるべきだけど、それでも【完全】にはならなくていい」と述べた。荷物が入らないといった不便さも含めて愛される存在、ネジが1本抜けたドラえもんのようなクルマを望んだ。
「日本人は、詫び、寂びを愛してきた文化があるじゃないですか。あれって、不完全なものを、不完全なまま愛すことだって思うんですよね」と語る。深い。
高橋さんは、ヨーロッパで旅行中に日本車を見かけると誇らしくなると語り、これからも日本車に頑張ってほしいと結んだ。
佐藤会長はこれらを聞き、社会的責任を果たしつつ、クルマの本質的な価値である「体験価値」をもっと突き抜けるまで面白くしてほしいという叱咤激励だと受け止めた、という。
「誰も正解がわからない時代。先輩も後輩も、おじさんも若者もなく、いろんな目線で向き合い、その多様性が生むイノベーションが日本のクルマをもっと面白くする」
そして「伝えることの大切さ」を、ベストカーとともに考えたいと語り、ステージを締めた。
若者との距離は、確かに遠くなっている。だが今回の60分は、その距離の正体が「興味の欠如」ではなく、費用や接点、そして伝え方の問題であることを浮かび上がらせた。ベストカーも、今回のこの議論を自動車情報専門メディアへ向けられた大きな宿題ととらえた。自工会やOEMの活動を、よりよいかたちでユーザーや社会へ伝えることこそ、専門メディアの本懐であり宿命であるはず。本件、引き続き発信してまいります。
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