毎年恒例の雪上テスト、今回はおなじみの新井敏弘選手だけでなく、息子の新井大輝選手も参加。親子での雪上テストとなった。試乗したのは、インプレッサスポーツ、ヴェゼルHV、フリードHV、プリウス、ノートe-POWERの5台。さて、新井親子が気になったクルマはどれだったろうか? 前回の新井敏弘選手に続いて、今回は新井大輝選手の感想を紹介しよう。
語り:新井大輝/写真:平野 学
ベストカー2017年2月10日号
ヴェゼルでまさかのスタック!
これほどいろいろなクルマを一気に乗り換えて試すことができるという機会はないので、貴重な経験をさせていただきました。ありがとうございます。
印象的だったのはヴェゼルです。とても乗りやすいクルマで、高速道路をロングドライブしてもラクチンでした。足回りはスポーティなチューニングがしてあるのでしょうか!? 適度に固さがあってキビキビとした動きが気持ちよかったです。それでいて固すぎるということはなく、ドライブを楽しむことができました。
ただ、シートがもうちょっとホールド性がいいものだとよかったと感じました。キビキビとしたフットワークなのでコーナリング速度が上がっていくと、右へ左へと身体がずれてしまうのが気になりますね。
試乗前、ヴェゼルは4WDだと思っていたのですが、RSグレードはFFしか設定がないのですね!? ちょっと意外でした。SUVなので4WDだと思い込んでしまったんですが、RSにも4WDがあるといいのにな、と思います。今回の雪道は気温が高くブカブカに緩んでしまっていたので、FFのヴェゼルではあっという間にスタックしてしまい、オヤジに大笑いされてしまいました。
プリウスについてはちょっと車体が重い印象でした。シャシー性能は高いと思うのですが、路面からの情報をダイレクトにドライバーに伝えすぎるという印象があります。小さな路面のギャップなど、あえてドライバーに伝えなくてもいい情報までステアや車体から伝わってくるので、逆に必要な情報を取捨選択しなければならないのです。
ブレーキに関してはコントロールに慣れが必要だなと感じました。ペダル踏力に対して実際の効きに変化が出る場面がありましたね。一定の踏力でペダルを踏んでいるにもかかわらず、ある速度域で急にブレーキの効きが強くなる。スッと踏力を抜いて制動力を一定にしたいのですが、イメージどおりに合わせるのにちょっと手こずりました。
ラリー車ではマスターバックの付いていない、ダイレクトな踏力コントロールによるブレーキ制御がクセとして身についているため、ちょっと違和感を感じたのでしょう。ただ、今回乗らせていただいたほかのクルマではあまりそのようなことは感じなかったので、やはりプリウスのブレーキはちょっと特殊なのかな!? と思いました。
フリードについては、今の時代のファミリーカーなのだな、ということがよくわかりました。乗り心地はソフトで快適で、全体的にマイルドで街中を走ってラクチンなクルマです。4WDだったので雪道に入ってみましたが、しっかりとトラクションもかかりグイグイと走っていました。
ノートe-POWERにも乗りたかったのですが、オヤジが気に入って走り回っていたので乗るチャンスがありませんでしたよ!!
前回掲載の新井敏弘選手の記事はこちら。
コメント
コメントの使い方