このクラスで重視するのは扱いやすさ
TEXT/渡辺陽一郎
1位はインプレッサの2L。性能は地味だが、扱いやすく燃費もいい。従来型は2000〜3500回転付近のトルクが足りなかったが、新型は特性を変更して加速が滑らかになった。
変速が控え目なCVTとの相性も向上している。2位はデミオの1.3L。実用回転域の駆動力が高くて扱いやすい。ATも6速の有段式だからダイレクトな運転感覚で走りを楽しめる。ヴィッツの1.3Lも扱いやすく低燃費だ。
【渡辺陽一郎が選ぶ3&4気筒NAエンジンTOP3】
- 1位 スバル FB20型(水平対向4,2L インプレッサほか)
- 2位 マツダ P3-VPS型(直4,1.3L デミオ1.3)
- 3位 トヨタ 1NR-FKE型(直4,1.3L ヴィッツ1.3)
この部門で選出したのはスバルのFB20型
鈴木直也氏はスズキの1・6L、国沢光宏氏はホンダの1・5L、渡辺陽一郎氏はニューインプレッサに搭載されている改良版FB20型。
それぞれの選出理由は上記とのとおりだが、正直に言って皆さん、このカテゴリーのエンジンについて「醒めた見方」をしているのが行間から読み取れる。
実用エンジンというのは際立った特徴がないものだが、それだけに今、キラリと光るエンジンを作ることができれば、優位に立てると思うのだが……。
このカテゴリーでは3名ともランクインさせたスバルのFB20型を選出、としたい。
「6気筒以上NAエンジン」編のベストは?
かつてマルチシリンダーNAエンジンは華やかだったが、近年その数は減少。トヨタとレクサスこそ2.5Lから5.7Lまで多くの種類があるものの、それ以外は日産にVQ型V6と三菱にパジェロ用のV6があるだけ(海外仕様のぞく)。
しかもトヨタも含め、いずれも年月が経っているものばかりだ。
このカテゴリーに限ったことではないが、日本車はハイブリッドが主流となっており、純ガソリンエンジンの開発が停滞。
それに加えてエンジンのダウンサイジング化が進んでいることで、マルチシリンダーNAは特に存在が危ぶまれるようになっている。
北米市場で大活躍のV8エンジン
TEXT/鈴木直也
燃費規制の影響で、いまや大排気量NAエンジンには逆風が吹きまくっているけど、そんなものどこ吹く風なのがレクサスLXの5.7L、V8。
日本人の感覚ではトゥーマッチだが、主力の北米SUV市場では小さくて効率的なV8という評価。乗っても巨大なLX(ランクル)によく似合っている。
これに比べると、レクサスLSの4.6L、V8は今となっては特徴不足でちょっと古臭い。
次期LSはV6にダウンサイズされるのが発表済みだが、やっぱり効率化とのバランスを考えると、日本市場ではエルグランドのVQ35あたりがちょうどいいみたいですね。
【鈴木直也が選ぶ6気筒以上NAエンジンTOP3】
- 1位 トヨタ 3UR-FE型(V8,5.7L レクサスLX570)
- 2位 トヨタ 1UR-FSE型(V8,4.6L レクサスLS460)
- 3位 日産 VQ35DE型(V6,3.5L エルグランド3.5)
見事に新しいユニットがないカテゴリー
TEXT/国沢光宏
新しいパワーユニット見事にない。もはやハイブリッド用を除くNAエンジンの新開発は凍結状態だという。ということで1位が基本設計一番新しいレクサスLS用のV8、1UR型。
同じUR系でもレクサスLX570に搭載されている5.7ℓ版は振動出てしまって安っぽい。ランクル200用のV8も車両とのマッチングのためか印象よくないです。
2位と3位はどちらもトヨタのV6エンジンであるGR系。このエンジン、基本設計いいのか、気持ちよく回ってくれる。上質感で評価するなら2.5ℓなのだけれど、よりパワフルで乗って楽しい3.5ℓを上位にしておく。
【国沢光宏が選ぶ6気筒以上NAエンジンTOP3】
- 1位 トヨタ 1UR-FSE型(V8,4.6L レクサスLS460)
- 2位 トヨタ 2GR-FE型(V6,3.5L アルファード/ヴェルファイアほか)
- 3位 トヨタ 4GR-FSE型(V6,2.5L マークX、クラウンほか)
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