絶滅寸前で魅力に乏しいが……
TEXT/渡辺陽一郎
6気筒以上のNAは絶滅寸前。欧州車では小排気量ターボが主力で、国産エンジンも魅力が乏しい。
アイドリングストップは全車が非装着だ。このなかで1位に輝くのはセンチュリーのV12。発売から20年を経過するが、静粛性と滑らかさはLS460のV8に勝る。
左右の6気筒ごとに制御機能を独立させ、テロなどによって被弾した時でも片側の6気筒で走行を続けられる優秀なエンジンだ。2位はFJクルーザーのV6、4L。
実用トルクが強力で、悪路の走破に適した個性的な特性を備える。3位はマークXやクラウンのV6、2.5L。特徴はないが扱いやすい。
【渡辺陽一郎が選ぶ6気筒以上NAエンジンTOP3】
- 1位 トヨタ 1GZ-FE型(V12,5L センチュリー)
- 2位 トヨタ 1GR-FE型(V6,4L FJクルーザー)
- 3位 トヨタ 4GR-FSE型(V6,2.5L マークX、クラウンほか)
ここではレクサスLS460のV8を選出
ここでも3名が選んだトップユニットは3者3様。鈴木直也氏はレクサスLXのV8,5.7L、国沢光宏氏はレクサスLSのV8,4.6L、渡辺陽一郎氏はセンチュリーのV12、5L。重厚感あふれるエンジンが揃った。
ここでは2名がランクインさせたレクサスLSのV8エンジンを選出したい。
日本の宝、「ターボ&スーパーチャージャー」編
現在、日本車の過給エンジンはGT-RのVR38DETT(今回は特別枠のためエントリー除外)を加えた11種類で、そのうち1.6L以下の小排気量過給エンジンは7機種となっている。
トヨタ、日産、ホンダ、スバル、スズキにあり、日本車もダウンサイジングターボが増え、一般的になってきたことを実感させる。
2Lとなるが、クラウンアスリートなどに積まれる直噴ターボもV6からの置換となるダウンサイズターボだ。
いっぽう、昔ながらのスポーツ系ターボはGT-RとスバルWRXの2種類の2Lターボのみ。
かつてのターボ全盛時代とは比べるべくもないが、今後はレクサスLSにV6、3.5L、スカイラインクーペにV6,3Lのツインターボが搭載されるなど新開発ユニットがスタンバイ。ターボの未来は明るい
新型スイフトの3気筒ターボをチョイス
TEXT/鈴木直也
日本車にもようやく2L以下のダウンサイズターボが登場してきたが、どうにも感心できないのがCVTと組み合わせた時のドライブフィール。
過給エンジンの醍醐味は低い回転域からグイッとくるトルク感なのに、CVTが勝手にダウンシフトするので、肝心のところが薄味になってしまう。
だから、スズキのK10C型があえて6ATを選択したのは大正解。いちばん排気量の小さいコイツが、国産ダウンサイズターボのなかで最もピリッとしていて小気味よい。
ホンダのL15B型も、ぜひ組み合わせるATを考えて欲しいものであります。
【鈴木直也が選ぶターボ&スーパーチャージャーエンジンTOP3】
- 1位 スズキ K10C型(直3,1Lターボ スイフト、バレーノほか)
- 2位 ホンダ L15B型(直4,1.5Lターボ ステップワゴン、ジェイド)
- 3位 トヨタ 8AR-FTS型(直4,2Lターボ クラウンアスリートほか)
コメント
コメントの使い方