■新型QX60はインフィニティの命運を握る
今回発表された新型3列シートSUVのコンセプトカー「QX60モノグラフ」の詳細は、以下の通りだ。
フロントグリルは、インフィニティのブランドアイデンティティを表した、ダイナミックで存在感のある造形をしている。このフロントグリルやエアインテークには、日本の折り紙に着想を得てデザインされたインナーメッシュを採用しているという。
パノラマルーフの幾何学的な模様も、絹の着物のひだや、日本の現代建築の構造からインスピレーションを受けているそうだ。
サイドからリアにかけての、凹凸の少ないエクステリアデザインでは、日本独特の美的感覚である間(ま)の考え方を取り入れた。過剰な凹凸や装飾を施すことなく、必要最小限の要素によって調和のとれたデザインとなっている。
なんと、ドアノブすら埋め込み式だ。デザイン性と空気抵抗の低減も狙っているのだろう。フロント、サイド、リアのウィンドウも、まるで一枚ガラスのようにみえる設計だ。
水平基調のコンビネーションランプは、どことなくハリアーなどのトヨタ車の雰囲気も感じるが、4本出しマフラーを備えるなど、インフィニティらしい「ちょい悪オシャレ」な雰囲気も充分にある。
今回は、インテリアやパワートレイン系については、未発表であったが、3.5L・V6のNAエンジンが廃止され、QX50に搭載されている2.0L可変圧縮式のVCターボエンジンが搭載されるだろう。そして、最上級グレードには、PHEVが登場、というのが予想シナリオだ。
■日本導入は期待薄も重要なモデルに
SUVのラインアップが少ないインフィニティにとって、新型QX60、そして11月に登場予定のQX55は、ブランド存続をかけた重要なモデルだ。これらのモデルがメインマーケットでヒットしなければ、インフィニティは、ブランド消滅も否定できない。
まずは、メインマーケットである海外市場でしっかりヒットさせること。そして、日本からのラブコールにも応えられるよう、体力作りが求められるタイミングだ。
新型QX60の量産モデルは、2021年の発表が予定されている。
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