■2年前に比べて27万円高から……なのに完売必至
史上最強のSTIコンプリートカー、S208が2017年10月25日に発表された。450台限定で10月26日~11月12日までにスバルディーラーで商談申し込みを行い、申し込み件数が限定台数を上回れば抽選販売になるという。
価格&グレードは、S208の「標準車」が626万4000円で限定100台(クリスタルホワイトパール、WRブルーパールの各色を50台ずつ用意)。
「NBRチャレンジパッケージ」は、カーボントランクリップ仕様が689万400円、カーボンリアウイング仕様が710万6400円。
ボディカラーはクールグレーカーキ/クリスタルホワイトパール/WRブルーパール各色用意されて、こちらは限定350台。合計450台限定となる。
前回の東京モーターショー2015開催時に発売された「S207」に比べ、標準車が27万円高、NBRチャレンジパッケージが78万8400円高だ(なおS207は限定400台が即日完売した)。
■こだわり抜いた究極のマシン
S207から進化したポイントとしては、まず低重心化とロール慣性モーメントが低減し、旋回性能が高まるドライカーボンルーフの採用が挙げられる。
そして、S207と同様、フレキシブルドロースティフナーなどのSTI得意の補剛パーツに加え、ビルシュタイン製ダンプマチック(フロント)サスペンションの最適化によって、車体の傾きや振動などがS207より約10%向上したほか、11:1のクイックステアリングギア比により、運動性能はS207を大幅に上回り、ベンチマークとする欧州車を凌駕する走りを手に入れたという。
極めつけはパドルシフトから操作できる、インタークーラーウォータースプレイだ。EJ20型エンジンはS207に比べ最高出力においては1ps向上と寂しい感じもするが、出力アップよりもあえて高回転バランスにこだわったという。
ピストン、コンロッド、クランクシャフト、フライホイール、クラッチカバーに至るまでS207からさらに回転バランスを高め、レヴリミットまで精巧な回転バランスで気持ちよく吹け上がるエンジンに仕上がっているという。
S208はまさに隅々までSTIがこだわり抜いた究極のドライビングマシンなのである。
このご時世に626万4000円〜710万6400円の限定車が締め切り前に倍率4.2倍の抽選になる……とは大変な話だが、内容を知れば決して高くないということがわかる。
■WRXベースだけでなく、BRZにもSTI仕様の限定車が登場
いっぽうカタログモデルながらSTIのDNAが注入された最上級グレード、STIスポーツがBRZに設定された。こちらも短評ながら紹介しておきたい。
BRZ STIスポーツの足回りは専用チューニングのZF製ザックスダンパーとコイルスプリングに加え、STI製フレキシブルドロースティフナーやフレキシブルVバーなどでボディを補強し、215/40R18タイヤ(パイロットスポーツ4)とブレンボ製ブレーキで足元を固めている。
BRZ STIスポーツは社内測定値では操舵応答性、追従性やロールレート、乗り心地においても2013年(限定500台)、2015年(限定300台)発売のBRZ「tS」を上回っており、意のままに動くシャープなハンドリングと優れた操舵安定性、しなやかな乗り心地を両立させている。
価格は標準の6MT車が353万1600円、6速ATが359万1000円。
100台限定のクールグレーカーキエディションは6速MTのみの設定で、6MTの標準車と同じ353万1600円(こちらは11月9日時点で約100件の申し込みが入っているそう)。
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