インテリア
銀影ラスターの外板色は、日本ならではの美意識を表した考え方を追求した結果誕生したものだが、インテリアにもそのコンセプトが反映されている。
インテリアのコンセプトは「月の道」。これは、時の移ろいの中でさまざまな表情を感じさせるデザインのことである。
オーナメントにプラチナ箔&西陣を新規設定し、西陣織の銀糸やプラチナ箔の輝きにより、月明かりに照らされた波の揺らぎによる「月の道」を表現しているという。
レクサスはIS、RCの特別仕様車で、銀墨にこだわったインテリアを実現していたが、LSは「月の道」をモチーフとして魅力的かつ幻想的に仕上げている。
レクサスの内装へのこだわりは量販車としては世界随一ともいわれているのも頷ける。こちらもドイツ御三家のフラッグシップサルーンにはない、日本の美意識が具現化されていると言っていい。
メカニズム
LSは高級サルーンながら、レクサスのDNAである走って楽しいことを重要視していて、改良によりさらに走りのスポーティに磨きがかけられている。
3.5L、V6ツインターボはトルク特性が見直され、使用頻度の高い実用域でのエンジントルクの立ち上がりを向上させている。
そのいっぽうで高級車として重要な静粛性も高め、燃費性能もアップしている。
ISでも足回りにはかなりこだわって開発が続けられていたが、新型LSでもそれは同じ。減衰力可変ダンパーAVSは減衰力を低減し、上質な乗り心地を実現。
また、減衰力の可変幅を拡大したことにより優れた操舵応答性とスタビリティの向上に大きく寄与している。
安全装備
安全装備は日進月歩の進化を遂げていて、新型LSにはフラッグシップにふさわしい装備が用意されている。
最もわかりやすいアップデートはプリクラッシュセーフティが交差点右折時に前方からくる対向直進車、右左折時に前方からくる横断歩行者も検知可能となるなど、対応領域が大きく拡大されている。
また、2019年にRXに初採用されたブレードスキャンアダプティブハイビームシステム(AHS)を採用。これは配光を細かく制御し、必要なところにだけハイビームを照射するなど、夜間の安全運転に大きく貢献する技術だ。
LSは従来モデルにも後方視界の確保のためにデジタルインナーミラーが装着されていたが、高解像度でより大型の9.6インチディスプレイを新たに採用している。
運転支援装置
LSは高級サルーンであると同時に走りを楽しめるドライバーズカーゆえに運転支援装置にも抜かりはない。
今回の最大のトピックは、Advanced Parkで、駐車場での操作において、ドライバー監視のもと、カメラと超音波センサーを融合して全周囲を監視し、ハンドル操作、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジの全操作をクルマが支援するという優れもの。
このAdvanced Parkではクルマ主体ではあるが、ドライバーの感性に寄り添うという観点で開発されていることが強調されている。
新型LSには高速道路の走行において、アクセル、ブレーキ、ハンドル操作のすべてから解放される(自動運転レベル2)Advanced Driveという運転支援装置が用意されるが、こちらは2021年の発売予定となっている。
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