大本命 日産ノートオーラNISMO 約300万円で今秋発売


匠の仕事を感じられる、超絶妙なチューニング

 ノートオーラとノートオーラNISMO、実は、搭載されているEM47モーター(最高出力136ps(100kW)、最大トルク300Nm)は同じものを使っている。異なるのは、NISMO専用チューニングによって、エンジン回転が頭打ちして加速感が鈍らないよう、制御が改良されている点だ。

 300Nmもある最大トルクによって、車重1270kgのノートオーラNISMOは、力強い加速をする。先代のノートe-POWERも、パンチのある加速をしていたが、それよりも遥かに力強い。NORMAL、ECO、NISMOの全モードとも、オーラを上回る加速フィーリングだが、なかでも、NISMOモードの加速の強さとアクセルレスポンスは、「ヒヤッ」とするほど速い。

ノートオーラに対してアイポイントが20mm低いので、非常にスポーティな動きに感じる。NISMOモードの加速フィールは非常に力強く、そして速い!!

 コーナリング性能も非常に高い。ガチガチにされているのではなく、ロール感は残し、しっかりとサスストロークをさせてコーナリングするフィーリングなので、安心感が高い。わざとギャップを踏んでも、跳ね上げられるような挙動はなく、フラットでダンピングが効いている、すっきりした挙動だ。

 これには、ミシュランのパイロットスポーツ4による効果が大きいようだが、タイヤのワイドリム化(6.5J→7.0J)、フロントストラット板厚アップ(t2.3→t2.6化)、バネ定数36%アップ、減衰力チューニング、20mmローダウンに伴うバンパーラバー調整など、シャシー改良も絶妙に効いている。

 リアのしっかり感が高いのは、リア車体補強やモノチューブ式リアショックを使った恩恵だろう。

コーナリング性能は、ガチガチにされているのではなく、ロール感は残し、しっかりとサスストロークをさせてコーナリングするフィーリングなので、安心感が高い

 「ベースとしたノートオーラのバランスが非常に高く、先代のように車体対策をたくさんする必要がなかった。また、日産のトップドライバー(神山ドライバー:GT-Rの初期開発を担当。ニュル7000LAPの経験を誇る)がチューニング担当してくれたおかげで、絶妙なところに落とし込むことができた。まさに匠の仕事でした。」(チーフビークルエンジニアの長谷川聡氏)

 とにかく、NISMOモードの痛快な加速フィールと、超絶妙な足回りが非常に魅力的。「俊足のシティレーサー」というコンセプトにピッタリのモデルに仕上がっている。

最高出力136ps(100kW)、最大トルク300NmのEM47モーターは、専用チューニングによって、加速の伸びが続く特性となっている
NISMOエクステリアフルパッケージが施されたノートオーラNISMO。フードステッカーをはじめとして、バンパーサイド、サイドロア、フロントグリル、リアバンパー、ホイールなど、至るところにステッカーが追加されている
コーナーの途中にある、荒れた路面を乗り越え、タイヤが多少バタついても、サスやタイヤのたわみで吸収し、キャビン側には揺れをさほど伝えてこない
専用レカロ製スポーツシートは前席2脚分で39万6000円。シートバックの形状が改良されており、より体にフィットするようなシルエットとなっている。効果は絶大だ
NISMOインテリアパッケージ装着されると、目が覚めるようなレッドのセンターコンソールやウィンドウスイッチフィニッシャーとなる

車両価格は税込286万9900円~

 車両価格は税込286万9900円。スーパーブラック以外はボディカラー代が5~8万円ほど追加となる。ちなみに、先代のノートe-POWER NISMO Sは税込で約272万円(レカロシート仕様は約299万円)であったことを考えると、今作のノートオーラNISMOは15万円近く上がっていることになる。

 また、NISMOだからといって、先進運転支援装備をカットすることはなく、ノートオーラと同じものが選べるようになっている。

 プロパイロットを搭載したい場合には、ETC2.0ユニットやステアリングスイッチ、ワイヤレス充電などのセットオプションとして34万9800円追加。さらに、専用レカロ製スポーツシートは前席2脚分で39万6000円。全部乗せすれば、総額は約390万円にもなる高額車となる。

 高いは高いが、このデザインと走りが得られて、なおかつ最先端の運転支援も備えるコンパクトスポーツとしては、妥当なところかもしれない。

 いま激戦区となっているコンパクトカー市場において、スポーツモデル自体が非常に少なく、スイフトスポーツやGRヤリスRS、くらいだ。

ノートオーラNISMOには4WD仕様がない。もしあれば、スポーツ4WDのGRヤリスがライバルになったかもしれない

 ノートオーラNISMOは、ハイブリッドコンパクトスポーツとしては珠玉の出来であり、ライバルになるクルマは現時点では国産車の中にはいない。先代のノートe-POWER NISMOの世界観が気に入った方はベストチョイスだと思うし、「コンパクトで他人とはひと味違ったクルマが欲しい」という方にもおススメといえる。

 ノートオーラの実質的なトップグレードとして申し分ない出来栄えだし、今後NISMOの最量販モデルとしてブランドのイメージ向上と拡散にも役立ちそうだ(マーチNISMOにももうちょっと力を入れてほしいとも思うが…)。

 エントリーNISMOとして最適な一台に仕上がった、ノートオーラNISMO。日産が、徐々に元気な姿を取り戻しつつあるいま、NISMOプロデュースのコンパクトスポーツは、いつの日か日産を救う存在となってくれるだろう。

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