■サーキットに特化させたストレート6
専用化された3L直列6気筒ツインターボエンジンは、M4 GT3レーシングカーに搭載される高回転型ユニットがベースになっている。チューニングの最大のポイントは、最大過給圧を1.7barから2.1barに高めたこと。
もちろん、信頼性はしっかりと担保している。これによりエンジンスペックは最高出力550ps/6250rpm、最大トルク650Nm/2750~5950rpmに向上。もちろん、冷却系と給油系もサーキット走行対応すべく設計されており、電動フラップ付きツインテールパイプ・エキゾースト・システムと軽量化されたチタニウム製リア・サイレンサーは、M4CSLのために特別にチューニングされており、レーシングカー風の魅力的なサウンドを奏でるという。
軽量化とエンジン性能向上の恩恵は、2.95㎏/psという卓越したパワーウェイトレシオに反映されており、0-100km/加速は、3.7秒まで短縮。最高速度も307km/hでリミッターが設定されている。
もちろん、各部の性能強化や専用チューニングが加えられていることはいうまでもなく、それらの努力の結果が、市販車開発の舞台や最速記録樹立のリングとなっているドイツのニュルブルクリンク北コースで、BMW量産車最速となる7分20秒207という記録に結びついている。
■オーナー候補を絶賛募集中!
世界限定車であるBMW M4 CSLは、世界総生産台数1000台のうち、25台が日本に割り当てられた。日本でのBMWとMモデルの人気を鑑みると、ちょっと少ない気もするが、導入が決定したことだけでも歓迎すべきだろう。
注文受付はBMWオンラインストア限定となり、購入希望者は、2022年9月26日午後11時59分までに、オンライン上での申し込み作業を完了する必要がある。ただし、あわてる必要はなく、期限までに集まった購入希望者が、限定数を上回った場合は、厳正な抽選でオーナーが決定される。納車開始は本年第四四半期以降となる見込みだという。
詳細な装備内容などは不明だが、ボディカラーは、専用色のフローズンブルックリングレーメタリックを用意。本国の情報によれば、アルピンホワイトとサファイアブラックメタリックも選択できるようだ。
スタンダードなM4クーペの約1.7倍、ベースのM4コンペティションの820万円高というプライスは、誰にでも手が出せるものではないが、本気でサーキットを楽しみたいBMWファンには、これほど魅力的なマシンもないだろう。購入費が用意できる人は、ぜひ応募をお忘れなく……。
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