■ルッソと似た全体の造形ながらスタイリングは独創的!
スタイリングも個性に満ちていた。フロントノーズ、ショートデッキのFRクーペスタイルを踏襲し、リアフェンダーはグラマラスに膨らんで、リアオーバーハングが極端に短い。これまた全高以外はルッソとよく似た造形だ。
前後バンパーと両サイドは一体となってみえ、その上にアッパーボディが載るフローティング構造とした。これは視覚的に車体をダイナミックに見せるほか、エアロダイナミクスの効果も高い。特にフェンダーアーチ周辺の整流に威力を発揮する。
インテリアはローマに初めて採用された「デュアルコクピットコンセプト」の発展版で、4座すべてでフェラーリ体験可能というのがデザインコンセプトであった。
もちろん、シャシーやボディ骨格はまったくの新設計であり、なかでもシャシーは従来の4シーターモデルより少し大きくなっているにもかかわらず、重量は軽く、剛性も上げられた。重量増は約200kgとなっている。乾燥重量で2トン超えのロードカーもまたマラネッロ初だろう。
最後に気になる価格について。日本での販売価格は未定だが、イタリアではベースモデルで39万ユーロ(約5626万5300円)と発表された。生産台数は年間総台数の約2割というから、これまでの12気筒モデル(812やルッソ)と同様で、台数にすればおそらく2000台というあたり。
つまり、エクスクルーシブ性は高く保たれる。「SUVででっかく儲けよう」という話ではなく、あくまでも812やルッソの代わりとしての12気筒シリーズとして、プロサングエをしばらくは生産する心積もりであることがその価格や台数、そして「SUV」とは彼らが決して言わなかったことからも窺ええよう。
ちなみにプレオーダーは従来にない「殺到ぶり」らしい。
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