新型セレナはクラスNO.1の実力! ミニバン初のプロパイロット2.0 新開発第2世代e-POWER 室内の広さNO.1 すべてがわかる【深堀り解説】

■ドライブを楽しんでもらうため、より疲れにくい、クルマ酔いしにくいクルマを目指した

ミニバン特有の疲れや酔いを徹底的に低減
ミニバン特有の疲れや酔いを徹底的に低減

 クルマ酔いをしてしまったり、クルマに乗っていて疲れてしまったりしては、せっかくのドライブが台無し。そこで新型セレナでは、疲れにくさと酔いにくさを追求した走行性能を目指し、疲れや酔いを引き起こさないようにするべく、会話のしやすさ(騒音下での会話には集中力が必要)や運転操作の負荷、急な頭の動き、視界の広さに着目し、新アイテムの投入などの対策を盛り込んだそうだ。

実際、エンジン作動音が抑え込まれているのがわかる。とにかく静かなのだ
実際、エンジン作動音が抑え込まれているのがわかる。とにかく静かなのだ

 会話をしやすくするための静粛性向上対策としては、先代よりも出力を16%アップして低騒音を狙ったe-POWER専用の新型1.4L、直3エンジン(最高出力98ps/最大トルク14.5kgm)を開発し、組み合わせるEM57モーターも出力を20%アップした163ps/32.1kgmとし、静かでなめらかな走りを可能に。

 また、路面状態やナビルートから充放電ポイントを先読みしてエンジン作動頻度を制御することで、エンジン作動音を制御したり、さらには、遮音ガラスを採用するなどの車体遮音構造も徹底的につくりこんだそう。これによって、会話明瞭度は、先代を遥かに上回るそうだ(最上級のルキシオンはとくに静か)。

 また、クルマ酔い対策としては、身体が振られにくいよう、e-Pedal stepは初期にガツンと効かず後半で効くように特性を適合し、より滑らかでリニアなブレーキに。

 また、フロントメンバー剛結構造やスタビライザーのロール剛性アップ、新しいハイカット特性ショックアブソーバーでロールスピードを抑制したほか、新ゼログラビティシートも頭の振られを抑制しているそうだ。ちなみに、フロントバンパーのコーナー部に開いたエアカーテンは、横風によるふらつきを抑制する効果もあるという。

 今回の試乗コースであるテストコース内では、これらの効果を全て体感するのは難しく、それらの効果は今後の試乗で確かめたい。

●パワートレイン関連のトピックス
・2Lガソリン車と1.4L、e-POWERの2種類
・会話が弾む圧倒的な静粛性、なめらかな加減速で大幅進化した新開発の第2世代e-POWERユニット
・2Lガソリン車はリニアな出力特性でドライバーの意図通りの滑らかな加速を実現。ブレーキもリニアリティを向上させ、なめらかな減速を実現
・疲れ、酔いへの影響因子を徹底的に抑え込むことでロングドライブの快適性を実現
・加減速から減速までアクセル操作にリニアで車速調整がなめらかなe-PedalStep
・新開発の高性能サスペンションがおだやかなロール挙動を実現
・新ゼロクラビティシートが頭の揺れを抑え、ロングドライブの快適性を支える
・高剛性ステアリングがハンドル修正量を減らし、高速のカーブも不安定なく走れる
・苦手な横風もエアカーテンが受け流し、ふらつきを抑える

■昼と夜で印象が変わるフロントデザイン、5ナンバーのX、XVと3ナンバーのハイウェイスターVとルキシオン

5ナンバーボディのX、XVのフロントマスク
5ナンバーボディのX、XVのフロントマスク
ハイウェイスターV、ルキシオン(オートレベライザー―付き)共通のフロントマスク
ハイウェイスターV、ルキシオン(オートレベライザー―付き)共通のフロントマスク


●エクステリアのトピックス
・標準のX、XVのフロントマスクとハイウェイスター、ルキシオンのフロントマスクが違う
・SERENAのロゴが刻まれたフロントフェンダー
・プロパイロット2.0を搭載するルキシオン専用のアンテナ
・ハイウェイスターVは従来のドア下のプレートを取り、えぐった形状のサイドステップを装着

ややおとなしい印象のX、XVのスタイリング
ややおとなしい印象のX、XVのスタイリング
同じ角度のe-POWERハイウェイスターV。やはりこっちのほうが断然カッコいい
同じ角度のe-POWERハイウェイスターV。やはりこっちのほうが断然カッコいい

 新型セレナは、2Lガソリン車の2WDと4WD、e-POWERは2WDのみ。グレード構成は5ナンバーの「X」と「XV」、そして3ナンバーとなる「ハイウェイスター」と最上級グレードの「LUXION(ルキシオン)」だ(LUXIONはe-POWERのみ)。

 新型セレナのボディサイズは、全長4765mm×全幅1715mm×全高1885mmで、ホイールベースは2870mm、先代セレナとほぼ同じようなサイズ感。

 エクステリアの特徴は、なんといってもフロントデザインだろう。横基調のクロムバーでVモーショングリルを形成しており、このうち、上の3段はヘッドランプのアウターレンズを仕込んでいる。これによって、昼間は非常に大きなVモーションとなり、夜間には、印象的な縦に光るLEDランプになるという。

 また、ヘッドライトからウィンドウライン下を通ってリアでキックアップする、長いシュプールラインも特徴的。キックアップは先代セレナのアイコンでもあり、そのデザインを踏襲したことで、ひと目でセレナと分かる。

 新型セレナのプログラムデザインダイレクターである入江慎一郎氏によると、新型で一番やりたかったのは、これまでハイウェイスターにつけていた、ドア下端のプレート(厚さ20mm)を取っ払うことだった、という。サイドシル下端のエアロパーツでワイド感を出したことで、ドアからシルまでが非常にすっきりと見える。空気の流れをイメージして中央をえぐったキャラクターラインは、前席の乗降性対策にも役立つ形状だそうだ。

 同じようなサイズのミドルクラスミニバンにあっても、ノア/ヴォクシーともステップワゴンとも異なり、ひと目でセレナと分かる。迫力と先進感、すっきり感に溢れたエクステリアになったといえるだろう。

●ボディサイズのトピックス
・XとXVは5ナンバー、ハイウェイスターVとルキシオンは3ナンバー
・標準X、XV、e-POWER X(8人乗り)=全長4690mm×全幅1695mm×全高1870mm
・ハイウェイスターV、e-POWERハイウェイスターV(8人乗り)=全長4765mm×全幅1715mm×全高1870mm
・e-POWERルキシオン(7人乗り)=全長4765mm×全幅1715mm×全高1885mm、ホイールベース2870mm
※2870mmのホイールベースは共通
●ライバルであるノア、ステップワゴンのボディサイズ
・ステップワゴン=全長4800mm(スパーダ4830mm)×全幅1750mm×全高1840mm(プレミアムライン1855mm)
・ノア=全長4695mm×全幅1730mm×全高1895mm

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