■走行距離6700kmの個体は「完全な直6」に 驚異的な燃費も記録
2022年10月初旬、走行距離6700kmの個体に乗った。
おお! やっぱりさらにアタリがついている!
サスペンションのフィーリングは、動き出した瞬間から違っていた。がっちりと大地を踏ん張りながらも、路面の凹凸をフツーにいなしてくれる。
乗り心地がいいとまでは言えないが、ガキッと骨太なフィーリングは、モロにドイツ車的で頼もしい。
この調子でアタリがつけば、1万kmくらいで完成形になりそうな気がする。完全にアタリがつくのに1万kmだなんて、まるで20世紀のベンツみたいだ!
エンジンも、さらにアタリがついていた。
4000kmの段階ではまだ粗削りな振動があり、「直6というよりV6やV8的」と感じたが、6700kmで完全に直6になっていた。
この「トゥルルル~」というシルキーな回り方は完全バランスの直6ならではのもの。高速巡航でのハーフスロットルが気持ちイイ!
スポーツモードでフルスロットルかませば「ダルルル~!」と王者の咆哮だ。勇ましくも洗練されたいい音がするぜ!
そして燃費。これがe-SKYACTIV D最大の美点かもしれない。
一般道と高速道路を使った軽いロングドライブで、リッター18km。高速巡航のみならリッター20km超え。このクラスのSUVで、3.3Lの直6を積んで、この燃費はあり得ない! スゲエぞCX-60!
こんな低燃費で走りながらも気分は陸の王者。デザインも走りもドイツ製SUVと同じ土俵にいる感がビンビンだ。勝てる、これならドイツ車に勝てる!!
●清水草一氏のインプレッションの推移
・乗り心地がメチャ悪!? → 距離を走ればなじむ!
・意外とパワーがない!? → 充分だし燃費がスゲエ!
・ヤケに音がうるさい!? → エモーショナルなサウンドだ!
・トルコンレス8ATはヤバイ!? → 大丈夫だと信じよう!
・もう見飽きたデザイン!? → やっぱり美しいぞ!
●マツダ CX-60(e-SKYACTIV PHEV)主要諸元
・全長×全幅×全高:4742×1890×1691mm
・ホイールベース:2870mm
・エンジン:直4 2488cc+モーター
・エンジン出力:191ps/6000rpm
・エンジントルク:26.6kgm/4000rpm
・モーター出力:175ps/27.5kgm
・システム出力:327ps/51.0kgm
・トランスミッション:8速AT
・バッテリー容量:17.8kWh
●マツダ CX-60(e-SKYACTIV D)主要諸元
・全長×全幅×全高:4742×1890×1691mm
・ホイールベース:2870mm
・エンジン:直6 3283ccディーゼルターボ + モーター
・エンジン出力:254ps/3750rpm
・エンジントルク:56.1kgm/1500~2400rpm
・モーター出力:17ps/15.6kgm
・トランスミッション:8速AT
・バッテリー容量:0.33kWh
【番外コラム】驚愕!! 拍子抜け!? 自動ドラポジガイド
CX-60には、「自動ドライビングポジションガイド」なるシステムが装備されている。
正しい運転姿勢にウルトラ級に強いこだわりを持つ、なんともマツダならではの装備と言えるだろう。
まず身長を入力。すると、カメラで目の位置を測定し、その人に合ったシートやステアリングの位置を自動的に推奨してくれるのだ。
果たしてどんなドラポジが推奨されるのか。ひょっとしてラリードライバー並みの、ステアリングを抱え込むくらい前寄りのドラポジなのか!?
そう身構えていたが、結果は普段より5cmくらい後ろのストレートアームに近いドラポジ……。
いや、私にゃこりゃ遠すぎる! 少し前にずらして運転させていただきました。
【画像ギャラリー】代名詞たる流麗なデザインはより「重厚」に。マツダ 新型CX-60をギャラリーで見る(16枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方新車の段階で個体にバラツキが有り過ぎると、購入を考えてる人は躊躇せざるを得ないのでは。
もう少し、熟成させてからの発表としても良かったのではないのか。