■2回目のプレスカンファレンスでジムニー5ドアが登場
そんなことは筆者以外のインド内外のメディア関係者も察しており、関係者以外入れなかったマルチスズキブースがプレスカンファレンス直近にメディアだけに開放されると、一斉にメディア関係者が少しでも良い席をゲットしようとダッシュしていた。
プレスカンファレンスでは、「インド国内のSUVセグメントにおいて、販売シェア50%を取り返し、ナンバー1になりたい」と発表。ご多聞にもれずにインドでもサイズの大小を問わず、広くSUVが良く売れるようになっている。
ライバルメーカーの追随をこれ以上許さない意味でも、今回はより隙間のないSUVの緻密なラインナップ構築を図ろうとするなか、ジムニー5ドアはデビューしたといっていいだろう。
なお同じプレスカンファレンスでは、全長4メートル未満となる新型コンパクトクロスオーバーSUV「フロンクス」もワールドプレミアされている。
ジムニー5ドアはインド国内における、マルチスズキの上級車専門の販売チャンネルとなる“NEXA(ネクサ店)”の扱いになっている。クルマの複数保有が可能な富裕層家庭のレジャービークルあたりも狙っているように見える。
ただ、インドで一般自動車ユーザーに好まれる全長4メートル未満に収まっているので、富裕層ばかりをターゲットにしているわけでもなさそうで、中間所得層のファーストカーあたりももちろんフォローしているようである。
プレスカンファレンスの時には、カメラマンが最前列近くで立ったまま撮り始めるなど、隙間があればドンドンメディア関係者がお構いなしで、“乱入”してくるのが、デリー・オートエキスポでの“お約束”。
今回のカンファレンスで、セキュリティスタッフ自身が身体を使って“鉄壁のブロック”体制をとり、メディア関係者の乱入を阻止しようとしている様子をみると、インドの人の間でも大注目の新型車となっていたのは間違いないようであった。
■5ドア化のためホイールベースを340mm延長
既存の3ドアからホイールベースを340mm伸ばしたことを感じさせないのは、ジムニーシリーズならではのスクエアなデザインもあり、間延びした印象を持たせなかったこともあるのかもしれない。
ただ、そうはいっても“とってつけたような”5ドア化というわけではなく、後席もしっかり座れるようになっているなと実車を見て感じた。
ステージ背後からやってきたジムニー5ドアと、新型CUV(コンパクト・ユーティリティ・ビークル)となる、フロンクスを近寄らせ、その場でマルチスズキの幹部を交えてのフォトセッションが行われた。
フォトセッションで二人の幹部社員の記念撮影が終わろうとした時には、それまでカンファレンス会場の背後などにいたメディア関係者が、一斉に展示車に流れていき、ジムニー5ドアのまわりはかなりの“カオス”状態となっていた。それだけ何回も言うが、インドでも注目されていたモデルなのは間違いない。
そして気になる日本市場での発売となるが、事情通によると“当分の間日本での発売は行われない”ことになるようである。またジムニー5ドアはインド国内での生産予定となっている。
【画像ギャラリー】ジムニー5ドアの装備はどうなっている? 現地写真で確認だ!!(16枚)画像ギャラリー
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