■新たに6座仕様が加わったシート
なお、初代LMは4座と7座の2種類の構成であった。7座と4座の価格差は30万元(約600万円)で、アルファードが1台買えてしまうほどの違いであった。対して2代目は4座、6座、7座と新たに2・2・2の6座バージョンが追加されている。
新たに設定される6座は独立したキャプテンシートを備え、7座仕様は初代同様2・2・3の座席レイアウトとなる模様。スペースの有効活用と良好な視界に重点を置いており、6・7座仕様は富裕層のためのファミリーカーとして使われることになるのだろう。
4座版は初代同様に運転席と後席が仕切られており、後席に座るエグゼクティブのために独立したプライベートな空間を作り出している。ワイドスクリーンモニターは初代が26インチであったが2代目はなんと! 48インチもの大型スクリーンを採用。上部のガラススクリーン窓は昇降可能。
車載用冷蔵庫と収納スペースがスクリーンの下に配置されるレイアウトは初代と同様だ。オーディオは2001年からLEXUSと協業を続けているアメリカのハイエンドオーディオブランド「マークレビンソン」のLEXUS車向けシステムを採用しており、23 スピーカーの Mark Levinson hi-fi スピーカー (7人乗りモデルでは 21 スピーカー)を搭載する。
新型LMでとくに注目すべきは、スクリーンウィンドウ上部の中央にセットされた「マトリックス赤外線温度センサー」である。
これは、乗員の体温や環境の適合性に影響を与えるコンポーネントの温度などが検出可能とされている。窓、内装、ルーフなどの温度、そして乗員の脚部や胸部の温度をスキャンし、空調とシートヒーターの機能を連動させより快適な移動を実現する。
また室内は間接照明を採用しているが、これは車内の造形や素材の美しさを際立たせることに貢献するだけではなく、乗る人の好みに応じて14色のテーマカラーと好みに合わせて選べる50色のカスタムカラーの計64色をイルミネーションとして用意している。こちらも中国高級車っぽい演出だ。
なお、2代目LMは欧州でも販売予定という。これはなかなか挑戦的な試みではないだろうか?LMはアジアでは絶大な人気を誇るが、欧州ではどのような受け入れられ方をするのか?日本と同じ2023年秋の発売を予定している。
トヨタは2021年12月、2030年までにEVの世界販売を350万台まで引き上げる戦略を示した。うち100万台がレクサスでEV販売をリードする計画だ。2030年までに全モデルにEVを設定するとも述べていた。
今回の新型LMは初代同様、ガソリンとハイブリッドの2種となるが、4年後2027年の上海モーターショーでは3代目LMにBEVが登場するのだろうか。
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