トランスミッションのJATCOがeアクスル技術で電動自転車を開発すると超コンパクトで高性能なワケ

スポーツタイプ自転車初心者にはベストな電動アシストシステムだ

 個人的な体験で恐縮だが、筆者は奥多摩の山岳路を電動スポーツバイクでツーリングした経験がある。

現状ではプロトタイプとのことだが、市販を前提とした開発で、2025年をめどに市場投入の予定だという。今後はジヤトコとホダカが共同で認証取得などを目指す
現状ではプロトタイプとのことだが、市販を前提とした開発で、2025年をめどに市場投入の予定だという。今後はジヤトコとホダカが共同で認証取得などを目指す

 古希間近の筆者の体力では到底登れない坂でも、電動アシストの助けを借りれば難なく走破できるのにビックリ。電動アシストのおかげで、山岳ツーリングの楽しさを初めて知ることができた。

 その際、外装6段変速の電動バイクと、より初心者向けの内装3段変速の電動バイクを乗り比べたのだが、電動アシストとの相性がいいのは断然内装タイプ。外装変速機は変速時にトルクを抜かないとディレーラーがスムーズに動かないが、モーターアシストが加わるとこのへんのコントロールが煩わしいのだ。

 対して、内装変速機はトルクをかけたまま無造作にシフトしてもぜんぜんOK。初心者にとってはコッチの方がはるかに扱いやすかった。

 つまり、今回ジヤトコが発表した3段内装変速機一体型電動ドライブユニットは、筆者のようなド初心者をはじめとするライトユーザーにはおあつらえ向きの商品ということ。

 ジヤトコでこの事業を統括する常務の小川英二氏は「ホダカとのビジネスは、当社の新しい挑戦である自転車用ドライブユニットを国内の幅広い層のお客さまに認知してもらえるチャンスであり、ビジネスのさらなる拡大にも期待しています」と述べているが、たしかにこれまで電動アシスト自転車に縁がなかったユーザー層に刺さりそうな予感がある。

 うまく市場とコミュニケーションして、ライトユーザー層に大いにアピールしてほしい新技術だと思うな。

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