ホンダのコンパクトミニバン「フリード」と、2列シート車の「フリード+」が発売から3年目を迎え、10月18日、マイナーチェンジを発表した。すでにCMもバンバン流れているので、ご覧になった方も多いかもしれない。
これまで明らかになっていなかった正式な価格も合わせ、今回のマイナーチェンジのポイントをご紹介していこう。
■フリードマイナーチェンジモデルの注目ポイント
・クロスオーバーSUVテイストの新モデル、CROSSTAR(クロスター)を新設定
・先進安全運転支援システム、ホンダセンシングを全グレードに標準装備。後方誤発進抑制機能を追加
・スポーツモデル向けのブレーキ操作ステップダウンシフト制御をガソリン車に。ホンダのミニバンとしては初採用
・全車でWLTCモード対応。平成30年排出ガス基準75%低減
●【画像ギャラリー】 どこがどのくらい変わった? クロスターは何が違う? 前モデルとギャラリーで比較!
※本稿は2019年9月のものです
文:ベストカー編集部/写真:HONDA、ベストカー編集部/撮影:雨田芳明
初出:『ベストカー』 2019年10月26日号
■2代目登場から3年 初のマイナーチェンジ!
フリードはモビリオの後継車として2008年5月に初代モデルが誕生。その後、2列シート車のフリードスパイクを加え、2008年下半期にはミニバンモデルの販売台数1位を記録している。
現行モデルは2016年9月にフルモデルチェンジで登場し、初代を含めた累計では85万7000台を販売し、そのうち2016年モデルだけで27万4000台を販売した。
フリードのカテゴリーとなるコンパクトミニバンクラスは、1998年に年間48万台規模だったのが昨年は65万台にまで拡大している。
コンパクトミニバンはミニバン市場全体がダウンサイズ傾向にあるなかでノア/ヴォクシー、セレナなどのミドルサイズミニバンクラスに次ぐ市場だ。
ちなみにフリードの昨年度の登録台数はホンダ車のなかでもN-BOXの23万9706台、フィットの8万5925台に次ぐ8万3669台を記録しており、それだけにホンダとしても今回のフリードの改良には並々ならぬ力を注いだ格好だ。
■SUVテイストの「クロスター」登場
今回のマイナーチェンジのポイントは大きく分けてふたつ。
まずは外観にクロスオーバースタイルのテイストを持たせたモデル、「CROSSTAR」(クロスター)を新設定。
フロントグリルとバンパー、サイドシルガーニッシュ、リアロアスポイラー、ルーフレール、専用アルミなど標準モデルのフリードとは異なる専用エクステリアが与えられているが、車高は標準モデルと変わらない。
標準モデルはフロントマスクを中心にフェイスリフトを施されている。
■「ホンダセンシング」を全グレードに標準装備!!
ふたつ目のポイントは、先進安全運転支援システムの「ホンダセンシング」を全グレードに標準装備したこと。
新たに「後方誤発進抑制機能」が追加されたほか、標識認識の性能向上が図られている。
これは一時停止の表記が来年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、「止まれ」と「STOP」という英語併記型の標識にも対応するものだ。
ふたつのパワートレーン、1.5L i-DCDのハイブリッド、1.5Lガソリンのラインナップは変わらないが、ハイブリッド車は燃費向上と排ガスクリーン化、ガソリン車は排ガスクリーン化を実施。
新燃費基準平成30年排出ガス基準75%低減を実現し、WLTCモードに対応。JC08モードでは28km/L、WLTCモードでは20.8km/Lの燃費となっている(いずれもフリード ハイブリッド Gの値・主要諸元による)。
また、マイナーチェンジ前のモデルがユーザーから走行安定性の向上を望む声が多かったことから、ガソリン車に「ブレーキ操作ステップダウンシフト制御」を採用。
これはDレンジ、Sレンジともに状況に応じた適切なエンジンブレーキを行うもので、ヴェゼルRSから採用された技術。ホンダのミニバンモデルでは初採用。
今回のモデルチェンジで再びシエンタを追撃する!
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