「しなやか」で「ちゃんと動く足」に驚愕!
肝心の走りだけど、まずビックリしたのは方向性。日産のニスモにしろBMWのMにしろ、足回りをスポーティに硬める方向にあるが、GRコペンに関してはある意味真逆。
「しなやか」「ちゃんと動く足」「動かない目線」をモットーに、前後足回りのスプリングは既存のスポーツグレード「S」やノーマルコペンより柔らかくしてあって、その分を専用開発のKYBのダンパーでしっかり動きをコントロールするというコンセプト。
さらに今回はコペンGRスポーツ専用に追加したフロア下のフロントブレースやセンターブレースなどの補強パーツが効いてて、ボディ剛性が段違い。
足がちゃんと動くし、タイヤがあらゆる領域でちゃんと接地してる感じなのよ。実際、走り味は発進直後から全然違って、乗り心地はもちろんステアリングフィールが一段上質に変化した。
660㏄ターボは64ps/9.4kgmのパワー&トルクは変わらないけど、全体的にひと回り上質な軽オープンスポーツになっている。
その効果はサーキットを全開走行すると歴然。振動が全体的に抑えられてるのはもちろん、乗り心地はいいわ、操舵感はいいわ、なによりカーブの奥までちゃんとステアリングが効いてアンダーステアが出ない。
単なるチューニンググレードというより走り味を根本から作り直されたクルマなのだった。こりゃ侮れない!
今回、合わせて試乗した標準グレードは日常使いにちょうどイイ軽快さ、ダイレクト感のあるSグレードのスポーティな走りもイイ。
それぞれキャラ分けができてるから、グレード選びが一段と悩ましくなるね。
コペンは遊びじゃない。ダイハツの新しい夢なのだ!
「息長くやっていく、根強いファンを増やしていく。もうそれしかないですね」と笑うのはダイハツ乗用車開発トップの南出洋志エンジニア。
発売から5年、今回GRスポーツが追加されたダイハツコペンだけどしっかり根付いたようでホントに安心しました。
スポーツカーがバカ売れするとは思えない時代に登場した2代目コペン。正直、相当気合が要るビジネスになると思ってました。本当の勝負は発売の後だと。
それにもまして凄いのが、今回試乗会が行われた愛知県県蒲郡のスパ西浦モーターパーク。
ダイハツは、モノづくりにコトづくりと、週末にダイハツオーナー限定の「LOVE LOCAL」イベントを開催(写真ギャラリー参照)。
既に7回開催されており、今回はコペンオーナー200台限定なのに500台を超える応募があったとか。コペンファンは着実に増えているのだ。
実際コペンは今も月300台はコンスタントに売れてるそうで、しかも乗ってる人は非常に愛着を感じ、大切している場合が多く、なかには1000万円レベルでチューニングしている人もいるとか。
「ローブ」「Xプレイ」「セロ」の3スタイルあるボディデザインはウケており、一番人気は丸目のセロ。
今じゃ販売の半分がセロで4割がローブ、残り1割がXプレイで、つくづくみんな丸目でカワイイ古典的なスポーツカースタイルが好きだと実感した次第。
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