スープラにRAV4、ビッグネームの復活とヤリスの登場に沸いた2019年のトヨタ。
それでは2020年はどうなるか。むろん2019年以上に強力な新車群が登場を控えている。最量販車としては、新型ヤリスが今年12月発表、2020年2月発売だが、そちらはこちらの記事を見ていただくとして、2020年内の登場が確実視されるトヨタ・レクサス期待の4モデルの情報を、余すところなくお伝えする!
●【画像ギャラリー】Tj、MIRAI、UX300e、LCコンバーチブル…トヨタ/レクサスの2020年を占う4モデルをギャラリーでチェック!!!
※本稿は2019年11月のものです
文:ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年12月26日号
■Tjクルーザー(2020年春登場予定)
●どんなクルマか?
SUVとバンのクロスオーバーモデルで、全長4300×全幅1775×全高1620mmと、全幅以外は意外とコンパクト。2017年の東京モーターショーに出展されたコンセプトモデルには、ボンネットやルーフ、フェンダーに強化塗装が施され、キズや汚れに強い仕様とされていたが、これは市販モデルにもそのまま採用されるだろう。
パワーユニットは2Lのガソリンエンジンのほか、プリウスなどにも採用される1.8Lエンジンベースのハイブリッド(THSII)が用意される予定。
●期待のポイントは?
トヨタにも主流となるデザイントレンドがあるが、そこに縛られないユニークな外観は、新たなファンを獲得する可能性が高い。
バンとSUVのクロスオーバーということで積載能力も高く、前後2つのシートの背もたれを前倒しにすれば、3mまでの長尺物も積載可能になるというから、スタイリッシュギアとして、注目を集めることになるだろう。
悪路走破性に関する情報は今のところ出ていないが、その外観に見合うだけのものを与えられれば、デリカD:5と同様のキャラクターとして認知されるだろう。
●渡辺陽一郎よりひと言
シティ派SUVが多いなかでこういう土臭いデザインはいいと思う。無駄に大きすぎないのもいい。問題は価格だけど、上限280万円くらいなら、かなり売れると思う。
■新型MIRAI(2020年 夏登場予定)
●どんなクルマか?
ボディサイズは全長4975×全幅1885×全高1470mmで、ホイールベースは2920mm。このホイールベース長はクラウンのものと同じであり、これはすなわち初代のFFに対して2代目はFRとなることを意味する。
搭載するFCスタックが水素を燃料に発電し、後輪をモーターで駆動するが、そのモーターも初代のものより改良されており、よりパワフルな走りを披露すると思われる。
●期待のポイントは?
先に挙げたモーターの改良による出力向上も、もちろん注目だが、TNGAコンセプトに基づいて作られたクラウン用プラットフォームを採用するだけに、優れたハンドリングにも期待したい。
チーフエンジニアの田中義和氏も「カッコよくて走りの楽しいクルマを選んだら、それが燃料電池車のMIRAIだった、ということを考えて開発した」と発言している。新型MIRAIは、ただ環境性能に優れるだけのクルマではないのだ。
そのほか、航続距離の延長も注目すべきポイント。水素タンク容量のアップにより、初代モデルの約30%アップ、約850kmを目標に開発が行われている。現状、水素ステーションの数はまだまだ充分とはいえない状況なので、この航続距離アップは歓迎すべき改良点といえるだろう。
●不安要素があるとしたら?
クルマとしての完成度アップが、販売価格に影響する可能性がある。そうなるとせっかく走りの楽しさが向上し、外観もスタイリッシュになったとしても、所有に踏み切る人間はやはり限定的になる恐れがある。
●国沢光宏よりひと言
クルマの仕上がりを見る限り1000万円級の価格になりそうだけど、トヨタは踏ん張って、さほど値段上げてこないと思います。FRになることで走りの楽しさも出たというし、航続距離も実走で550kmくらいは走ってくれるでしょう。それくらい走ってくれれば、充分です。
■新型MIRAI予想諸元
・全長×全幅×全高:4975×1885×1470mm
・ホイールベース:2920mm
・駆動方式:FR
・モーター:4JM型改良版
・パワーユニット:FCスタック
・乗車定員:5人
・航続可能距離:850km
・予想価格:850万円
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