スバルは東京オートサロンにおいて、レヴォーグ・プロトタイプSTIスポーツを初公開した。
すでに2019年10月の東京モーターショーにて、新型レヴォーグプロトタイプを初公開しているが、今回はSTIとタッグを組んで開発した、レヴォーグSTIスポーツを初披露した。
さて、今回発表された新型レヴォーグ・プロトタイプSTIスポーツはどんなモデルに仕上がっているのか、東京オートサロン会場から緊急レポートをお届けしよう!
文/ベストカーWEB編集部
写真/ベストカーWEB編集部
より量産型に近いレヴォーグだった
2019年1月10日11時、東京オートサロン会場で、初披露されたレヴォーグ・プロトタイプSTIスポーツは、前回の東京モーターショーで初公開されたホワイトボディカラーのレヴォーグプロトタイプとは違い、より市販型に近いモデルだった。
エクステリアを見ると、新しいデザインコンセプト「BOLDER」を採用したスポーティかつ存在感のあるワイド&ローのスタイルで、ヘッドライトやコの字型のヘッドライト、STI専用グリルやフロント&サイド&リアのアンダースポイラー、フォグランプベゼル、テールランプなど細かいところを見ていくと、すぐにでも発売されそうな完成度だった。
”超革新”スバル初の電子制御ダンパー
東京オートサロンで新たに発表された目玉が、スバル初の電子制御ダンパーだ。これはダンバー内部のバルブを電動でコントロールすることで、オイルの流量を変え、ダンバーの固さを調整するもの。
さらにスイッチ1つで、乗り心地を重視したモードから、ひとりで走りを楽しみたい時にスポーティモードにできるモードを持つ「ドライブモードセレクト」をスバルとして初採用している。
これまでのSIドライブのパワーユニットの制御だけでなく、ステアリングやダンパー、さらにはAWDシステムまで制御するようになったのだ。
新型レヴォーグ・プロトタイプSTIスポーツについて、商品企画本部プロジェクトゼネラルマネージャーの五島賢さんに、走りの印象や現行レヴォーグからの進化度を聞いた。
―新型レヴォーグの走りの印象を教えてください。
五島(敬称略) これはSTIスポーツに限ったことではありませんが、新型レヴォーグは、SGP+フルインナーフレーム構造を採用したことで、サスペンションのセッティングがしやすくなり、さらによく動くようになりました。ハンドリングの応答性も切れ味鋭く、大げさな例えかもしれませんが”パフォーマンスワゴン”といってもいいと思います。
―現行レヴォーグからどのくらい進化したのでしょうか? 現行レヴォーグを100点とすると新型は何点ですか?
五島 う~ん難しいですね。私は”2角開けました”とよく言っていますが、2ランクは進化したと思っています。その一番のポイント電子制御サスペンションとドライブモードセレクトです。ドライブモードセレクトが何段階で切り替えるれるのかはまだ言えませんが、非常に上質な乗り心地のコンフォートから、ワインディングで走りを楽しめるスポーティなモードまで切り替えられるドライブモードセレクトは私の自信作です。早くみなさんに乗ってもらいたいですね。
会見ではSTIニュルブルクリンクチーム総監督も新型レヴォーグに試乗した感想を述べていたので紹介しておこう。
「新型レヴォーグの開発責任者の五島さんは昔、シート設計をやられたそうですね。それがよくわかったのが、この新型レヴォーグのシートに座った瞬間でした。一体感が素晴らしくて、走る前からこれはいい! と思いました。こんなにシートが素晴らしいクルマはスバルで初めてじゃないでしょうか。
私はこれまでドライブモードをどこで切り替えるのが一番いいのか、半世紀近くやってきましたが、これがなかなか難しい。しかし、テストコースで試乗したこの新型レヴォーグのドライブモードセレクトは、ステアリングやエンジンのフィーリングを絶妙なバランスで切り分けています。ほんとにうまくできていました」。
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