受け継がれる愛らしいスタイル
未来のモビリティをイタリア的な感覚で表現したというスタイルは、往年のヌオーバ500、そして、現行型500の愛らしいスタイルをしっかりと受け継ぐものだ。
ただ現行型と比較し、より控えめで、クリーン、そして、シャープにまとめたとしている。
特に印象的なのが、フロントマスク中央に収まる500エンブレムだ。これはFIATロゴと置き換えられる形で、新設されたもので、電動化を意識したデザインを採用。最後の「0」が「E」にも見えるように、遊び心が加えられている。
また新たな試みとして、ライトユニットとボンネットがオーバーラップしたデザインを取り入れ、ライト上部のデザインが、まつ毛のように添えることで、まるでクルマがほほ笑んでいるようなフロントマスクに仕立てている。
ボディサイズは、新プラットフォームの採用により、ややサイズアップ。全長と全幅がそれぞれ60mm、ホイールベースも20mm拡大されているが、全長4m以下のコンパクトカーであることには変わりない。
ただし、ボディタイプは、キャンバストップを備えたカブリオレのみとなるようだ。
質感とモダンさが高められたインテリア
より機能性が高められたインテリアは、プレーンなスタイルとしながらも、搭載機能もアップデート。ダッシュボードデザインは、より低く配置することで、良好な視界と開放感あるコクピットを構築。
ボタンの削減を始め、シフトボタンやエアコンパネルもコンパクトかつ水平展開のデザインとしたことで、ビジュアル的な質感も向上されたようだ。
メーターパネルは、7インチの液晶タイプとなり、ナビ機能を備えたインフォテイメントシステム用10.25インチのタッチスクリーンをセンターに配置する。
ダッシュボードに、グローブボックスが新設されたように、収納スペースも増設。効率的な形状の新プラットフォームにより、駆動用バッテリー搭載しながらも、ラゲッジスペースも現行型同等レベルを維持している。
さらに先進の自動車運転支援機能も強化されており、歩行者や自転車検知まで対応する「インテリジェント・アダクティブクルーズコントロール」や死角となる後側方からの接近車両を検知警告する「アーバン・ブラインドスポット」など様々な機能を搭載する。
気になる日本での展開は……
イタリアでは、3月4日より、ローンチエディション”La Prima”の事前予約の受付が開始された。このモデルは、充実装備を備える導入記念限定車で、ミネラルグレイ、オーシャングリーン、セレスティアルブルーの3色を設定。
さらにキャンバストップもFIATモノグラムデザインとなるなど、実に、ファッショナブルな仕様となる。
限定車の証として、主要国で販売される車両には、販売国名とシリアルナンバーを併記した専用バッジが装着される。
価格は、 3万7900ユーロ(※環境補助金の適用を含まず)。日本円換算で、約450万円となる。この価格には、改定用充電ウォールチャージングシステムが含まれるというが、なかなかの値段だ。
気になるのは、日本への導入のタイミングだろう。FCAジャパンに確認したところ、現時点では、何も決まっていないとのこと。
ただ現行型の生産が継続されていることもあり、すぐに現行型が終売となるわけでもなさそうだ。今は、その動向を見守るしかないようだ。
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