シエンタ前年比17.9%増加!? クルマ業界+α 大ヒット商品 9選

■売れまくった国産車に注目!

●なぜこのクルマたちが昨年売れまくったのか?

 昨年の日本車総販売台数は前年比1.5%減と、3年ぶりの前年割れとなった。が、そんな状況で「なぜ前年比でかなりの増加なの!?」というモデルもある。渡辺陽一郎氏へ聞いてみた。

・2015年登場のシエンタ、前年比17.9%増加。4年経過してもなぜ売れるのですか?

 年間で11万台超えの売れているシエンタが、前年比で絶好調ですね。以前トヨタに要因を聞いたんだけど「わからない」と言う(笑)。昨年10月にクロスオーバー風の特別仕様車「グランパー」が加わったけど、直前9月の前年同月比が約85%増加と凄い数値。この月は消費税10%の駆け込みといえそうだけど、4年経過したシエンタが前年比17.9%増加したワケは次のことがいえそうだ。

 (1)ミニバンのなかでダウンサイジングの流れが加速。(2)突飛に見えたデザインが見慣れ、オシャレに感じるようになった。(3)2列シートモデル追加の効果。(4)実用重視車は時間経過とともに伸びる「あと伸びの法則」にハマった。

ダウンサイジングの流れに乗って絶好調のシエンタ

・カローラスポーツは前年比35.2%も増加。昨年登場したのはセダンなどですけど?

 セダンやツーリングが新登場し、カローラというブランドに目が向いたということはあるでしょう。セダンの商談へ行ったらスポーツのほうがいいね! というケースも。また、マツダ3やインプレッサのモデルチェンジが昨年あり、ライバル車比較でも目が向いた……と。これらが要因ですね。

・スペーシアは前年比9.4%増加。昨年フルモデルチェンジのタントが伸びるならわかりますけど?

 これは明確で、スペーシアギアの功績です。全体台数の2割がギアでそのまま上乗せされている。スペーシアは昨年16万6389台だから、そのなかの約3万3000台がギア。この数字は大きいね。

まさに孝行息子のスズキ スペーシアギア

■「檸檬堂」超ヒット!!!

●満を持して発売するも、製造一旦中止となるほどの人気に

 売れすぎて製造が追いつかない……。最近のクルマ界ではスズキジムニー&シエラがあるが、飲料業界では缶酎ハイ「檸檬堂」。こちらは製造が追いつかないどころか、今年1月一旦中止してしまうほどの超絶な人気ぶり。

「確かにほかと味が違ってうまい」と担当も思う。もちろん、飲んだら乗るな! ですよ。140円ほどで販売中
「確かにほかと味が違ってうまい」と担当も思う。もちろん、飲んだら乗るな! ですよ。140円ほどで販売中

 あのコカ・コーラグループが初めて手がけるアルコール飲料で度数別に4タイプある。昨年10月に全国発売するとあれよあれよと売れ始め、定番レモン(度数5%)はわずか3カ月で缶酎ハイ部門の販売首位に!

 激戦区の缶酎ハイ界で首位なんて、クロスビーが大ヒット中のロッキー/ライズを販売で上回り、首位に立つようなもの。快挙です(スズキさん、ごめんなさい)。「レモンフレーバーの味付けが絶妙にいい!」というのが檸檬堂の大ヒットの要因という。しっかり研究・開発すれば売れる! という好例だね。

■新ペットボトル紅茶 繚乱!!

●考え抜かれた「微糖」。デザインも秀逸。

 お次も飲み物の売れ売れ。見出しに「新」と入れたのは、ペットボトル紅茶は以前からあるけど、写真のような幅広のポテッとしたカタチの容器のものが昨年、大ヒット。

 主役は「クラフトボスTEA ノンシュガー」などのボスシリーズと、「午後の紅茶 ザ・マイスターズミルクティー」(←言っちゃなんだが仰々しい名前ですね)などの午後の紅茶シリーズ。午後の紅茶はブランド全体で前年比8%増、3年ぶりに過去最高を記録したという。

 いずれも微糖で、お茶本来の味とミルクなどの優しさが女性にウケた……というのが要因。女性の味覚を制するものは市場を制するわけです。

デザイン、可愛いですよね~。いずれも150円ほどで販売中
デザイン、可愛いですよね~。いずれも150円ほどで販売中

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