三菱i-MiEV
2月の登録台数:7台(1月を含めて21台)
i-MiEVは、2009年に軽自動車サイズの電気自動車としてリース販売を開始した。その後に数回の改良を行い、2018年のマイナーチェンジで、軽自動車から小型車に拡大された。
フロントバンパーなどの変更に伴い、全長を3395mmから3480mmに伸ばしたからだ。全幅は1475mmで変更はないが「軽自動車サイズの電気自動車」というi-MiEVの貴重な特徴が失われた。
そしてi-MiEVは、機能や価格をリーフと比較されると辛い。
i-MiEVの最高出力は47kW、最大トルクは160Nm、リチウムイオン電池の総電力量は16kWhで、1回の充電で走れる距離はJC08モード走行で164kmとされる。
グレードはXのみで価格は300万3000円だ。CEV補助金の18万4000円を差し引くと281万9000円になる。
いっぽうリーフSは、最高出力が110kW、最大トルクは320Nm、リチウムイオン電池の総電力量は40kWhとなる。1回の充電で走れる距離は、JC08モードで400km(WLTCモードで322km)だ。
つまりリーフのスペックはi-MiEVの約2倍、リチウムイオン電池の総電力量と1回の充電で走れる距離はi-MiEVの2倍以上になる。
加えてリーフSには、i-MiEVに装着されない衝突被害軽減ブレーキなども採用されている。これだけの内容を備えて、リーフSの価格は332万6400円だ。CEV補助金の42万円を差し引くと290万6400円に収まる。
従ってリーフSを選ぶと、i-MiEVに約9万円を加える程度で、走行性能、1回の充電で走れる距離、安全装備、居住性など、さまざまな機能が大幅に向上する。
こうなると多くのユーザーがリーフを選ぶ。2020年2月のリーフの登録台数は2981台、i-MiEVは7台というのも納得できるところだ。
三菱は電気自動車で実績のあるメーカーだから、軽自動車サイズの電気自動車を新たに開発してほしい。
もともと電気自動車は、市街地など一定地域内の移動手段に適しており、軽自動車のサイズとは親和性が高い。軽自動車サイズの電気自動車は、日本の使用環境に適した優れた移動手段になり得る。
ダイハツメビウス/アルティス
2月の登録台数:2台/1台(1月を含めて2台/8台)
メビウスはトヨタが製造してダイハツに供給するOEM車だ。プリウスαと同じクルマだが、メビウスのグレード構成は3種類に限られる。そのためにプリウスαと違って、3列シート仕様は用意されない。
しかもプリウスαも発売から約9年を経過して、2020年2月の登録台数は740台と少ない。これらの影響によりメビウスの売れ行きは大幅に下がった。
いっぽうアルティスはカムリのダイハツ版だ。トヨタのカムリがミドルクラスセダンとして健闘しているのに対し、アルティスはほとんど売れていない。グレードはGのみで、カムリWSに相当するスポーティな仕様は用意されない。
ダイハツの販売店では、「メビウスやアルティスといったトヨタが造るOEM車は、主にダイハツの軽自動車を使うお客様に売れている。法人のお客様も多い」という。
法人ユーザーの場合、クルマ関連の窓口を一本化したほうが業務の効率化を図りやすい。そこでダイハツ車を多く使う法人では、小型/普通車もトヨタ製OEM車を利用する。またダイハツの関連企業なども、トヨタ製OEM車を使っている。
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