プレミアム感漂うエクステリア
内外装の基本デザインは基準車のRAV4シリーズを踏襲するのだが、パッと見た印象で「むっ? なんか煌びやかだな!?」と感じる。
PHV専用のエモーショナルレッドIIもさることながら、ピアノブラックのように光沢感のあるブラック(アティチュードブラックマイカ)で塗装されたフロントアンダースポイラー、サイドシルガード、フェンダーアーチモールが効いている。
基準車ではこの部分は梨地仕上げのつや消しブラックなので、ずいぶんと印象が異なるのだ。
さらにルーフとドアミラーもアティチュードブラックマイカとした「BLACK TONE」も設定される。PHV専用デザインのフロントグリルやLEDデイライトなどでも差別化されている。
インテリアはブラック基調とし、インパネやシート、センターコンソールなどにレッドステッチが施される専用デザイン。シート表皮はしっとりとした質感の合成皮革を採用する。スポーティでプレミアム感を感じさせるインテリアだ。
ドカンと強烈な加速性能!!
ほぼフル充電状態ということで、まずはEVモードで走り出す。当然エンジンは停止しており、ブレーキペダルをリリースするとモーターでスルスルスルと動き出す。
アクセルをグイと踏み込む。“ドン!!”と、まさに瞬間移動のような衝撃で“キュイ~ィィィン”と、ホント一瞬で60km/hあたりに速度計の針はワープ。
そのまま加速を続け、あっという間に100km/hを超えて120km/hあたりになる。
このフル加速ではエンジンが始動するが、アクセルを緩めればまたEV走行に戻る。この加速、トヨタの社内計測ではゼロヒャク6.0秒というのだからそれも納得。シビックタイプRのゼロヒャクが5.7秒というのだからその怒涛の加速がおわかりいただけよう。
せっかくのサーキットなのでガンガンいってみる。EV走行のドライバビリティは高く、アクセルオンに対するトルクの立ち上がりは前述のごとく超ハイレスポンス。アクセルオフ時の回生減速も自然なエンブレフィールで、サーキットでも違和感はない。
ブレーキフィールについて特別な印象を持つようなことなどなかった。それほどナチュラルだということ。ただ、車重の重さは実感させられる。
サーキット走行レベルでのハードブレーキングを繰り返すと、もうちょっとブレーキ容量が欲しくなる。もっとも一般道でそんな状況になることはまずないだろう。
コーナリングも同様。しっとりと上質な新型ハリアーに対し、基準車のRAV4ハイブリッドはオフロード指向のSUVらしい、ちょっとボディ上物の動きが大きい印象だった。
そしてこのPHVは、操舵に対する車体の反応は正確で、リアを回り込ませるようにスッと向きを変えるのだが、ハイスピードのコーナリングでロール量が大きくなった際、タイヤに大きな荷重がかかって、車重の慣性力でジワジワとアウトに車体を持っていかれるような感覚となる。
ただ、この状態でアクセルをフッと抜いても挙動を乱すようなことはなく、シャシーの基本性能の高さを実感する。
こんな走り方で袖ケ浦フォレストレースウエイを3周走ったのだが、この間エンジンが始動することはほとんどなく、ほぼEV走行で走り切ってしまったのには驚いた。
エンジン音が一切ないので、風切り音やロードノイズが目立つはずなのだが、特に気になるようなことはなかった。
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