元祖キットカーのケータハムは今でも異彩を放つ
「ドア、ルーフの2つがないクルマ」というなら、ダラーラストラダーレより見方によっては「ナンバー付のレーシングカー」のキャラクターが強いケーターハムセブンが代表だ。
ケーターハムセブンはしばらく前までフロントガラスもオプションだったのだが、「さすがに」ということなのかフロントガラスは標準装備となったものの、ビニール製となるドアと幌≒ルーフはオプションだ(ビニール製のものをドアと呼ぶのもケーターハムセブンの凄さだ)。
ちなみにケーターハムセブンは乗り降りの際にリアのロールバーを掴むのはOKだが、フロントガラスはそのようにできていないため持つと容易に破損するので、乗るチャンスがあった際には注意したい。
日本の古いクルマたちに敬礼
そのほか「フロントガラスとルーフの2つがないクルマ」にはダラーラストラダーレに近いキャラクターを持つルノースポールスピダーの標準状態、ドアがないクルマとしてはダイハツフェローバギーやホンダバモスの初代モデル(バモスの初代モデルにはガードパイプは付く)が挙げられる。
なおフロントガラスのない四輪車に乗る際に着用義務があるドライビングギアはないが、走行中に虫や飛び石などが顔に当たって最悪失明ということがない話ではないので、ヘルメットやゴーグルだけは義務がなくても着用したい。
リアドアが左側しかない斬新さも短命に
これは6代目ミニカのレタスや2代目までのワゴンR(それぞれ左右にリアドアがある仕様が主力)という例がある。
リアドアが左側のみというのは乗員が車道側から乗降しないので安全、コストが下がる可能性があるというメリットはあったが、ワゴンRの初代モデルは左側のみのリアドア以前のコンセプトの新しさで大ヒットしたものの、それほどパッとせずに姿を消した。
助手席側のドアミラーがない
これは「10万ルピーカー(当時の日本円で約28万円)」として話題になった、インドのタタモータースから2008年に登場したナノのベーシックモデルが該当。
助手席側のドアミラーがないのは「運転席側は目視もできるから、ドアミラーをなしにすればコストが下がる」という理屈なのだろうが、超過密なインドの交通環境でドアミラーを使わず必ず目視をするというのも無理のある話に感じる。
それも事実だったようで2015年に登場したナノの2代目モデルには左右にドアミラーが付いたものの、ナノ自体は2018年に絶版となってしまった。
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