ポルシェ、フェラーリ、バモス…突き抜けたこだわりの結晶車15選

助手席がない?

 マクラーレン初のロードカー、スーパーカーであるマクラーレンF1の運転席の隣には助手席がない。「では1人乗りなのか」というとそれどころではなく、運転席は中央、運転席の両隣に運転席より後方にセットしたシートがあり、ほぼ横後方に並ぶ3人乗りだった。

 マクラーレンF1の運転席が中央の3人乗りレイアウトには2人乗りではなく3人乗りとなることのほかに、1人乗りの際の重量バランスが適正化される、スーパーカーによくあるホイールハウスが大きいため特に右ハンドルだとペダルが左側に寄りがちという点を解消できるというメリットもあった。

 しかし左右どちらかに寄せる際の寄せやすさは同等な代わりに、どちらかに寄せやすいということもないのも事実だった。

マクラーレンF1の1+2のシート配列。運転席は重量配分にこだわってロードカーとしては珍しいセンターコックピットを採用している
マクラーレンF1の1+2のシート配列。運転席は重量配分にこだわってロードカーとしては珍しいセンターコックピットを採用している

ウインカーやライトのレバーがない

 ライトやウインカーのスイッチがダッシュボードに独立していることはあるが、ウインカーはステアリングコラムのレバーとなっており、一目瞭然で使える。

 しかし現行フェラーリの一部やランボルギーニウラカンはライトやウインカーもステアリングの中となっており、意識なく初めて乗るとウインカーの出し方すらわからないことも多々ある。

 フェラーリやランボルギーニのライトやウインカーがステアリングにあるのはレーシングカーのイメージもあり、これはこれでスーパーカーらしい演出だ。

フェラーリF8トリブートのステアリング。F1マシンほどの複雑さはないが、もうすべてがステアリング完結するほど機能が集積されている
フェラーリF8トリブートのステアリング。F1マシンほどの複雑さはないが、もうすべてがステアリング完結するほど機能が集積されている

シートの前後スライド機能がない

 これはまたまた登場のダラーラストラダーレだ。

 ダラーラストラダーレはガソリンやオイルを除いた乾燥重量で855kg、ガソリンやオイルを含んでも1トン以下という軽さだけに、クルマ全体で見た際に結構な重量物となるドライバーの位置は変えたくない。

 そのためドライビングポジションは可動するペダルで合せるというものになっており、この点からもダラーラストラダーレが生粋のレーシングカーであることが強く感じられる。

スパルタンなダラーラストラダーレのコックピット。シートスライドはないため、オーナーの体型に合わせたシート配置、ペダルレイアウトとなる
スパルタンなダラーラストラダーレのコックピット。シートスライドはないため、オーナーの体型に合わせたシート配置、ペダルレイアウトとなる

室内側のドアハンドルがない

 車内側からのドアを開ける際は、通常引くタイプか引き上げるタイプのドアハンドルを使う。

 しかしフェラーリF40やRSと付くポルシェ911というレーシングカーの領域といえるスーパーカー、スポーツカーになると車内からのドアを開け方は前者がドアの中のワイヤー、後者だと肩掛け鞄のようなベルトを引いて行う。

 これは軽量化のためなのだが、こういったスパルタンさもレーシングカー的な雰囲気の演出には大きく貢献している。

ポルシェのRS系の室内側のドアハンドルはベルトタイプを採用。軽量化よりもスパルタンなイメージ作りを重視しているように思える。雰囲気バッチリ
ポルシェのRS系の室内側のドアハンドルはベルトタイプを採用。軽量化よりもスパルタンなイメージ作りを重視しているように思える。雰囲気バッチリ

【画像ギャラリー】21世紀のロードカーで最も常識破りのダラーラストラダーレの破天荒ぶりをじっくりと堪能する!!

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