プリウス
デビュー:2015年
ハイブリッドカーの普及に多大な貢献を残し、空前のヒット車となった3代目プリウスの次期モデルとなった2015年登場の現行型4代目プリウスは大きなプレッシャーのかかるモデルだった。
現行プリウスに多くの人が感じた懸念はのちのインタビューで豊田章男社長が語ったこともある悪い意味でのクセのあるスタイルと、乗降性の悪さを含めた若干のリアシートの居住性の悪化である。
しかし基本的にキープコンセプトで登場した現行プリウスは大幅ではないものの燃費も向上させている。
また周りのクルマの進化もあり相対的に3代目プリウスの弱点となったハンドリングや乗り心地といった動的なクルマの質、安全装備の見劣りを、第一弾となった新世代のTNGAプラットホームや予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」の採用などにより劇的に向上させたのが大きかった。
結果3代目プリウスほどではないにせよ、登場から5年目に入った今も堅調な販売をキープしている。
また懸念されたスタイルは2018年のマイナーチェンジで個性を損なわない範囲で無難な方向に改められた。
加えてつい最近の一部改良でトヨタセーフティセンスの最新版へのアップデートや、スマートキーを使いドライバーによりペダルの踏み間違いによる急加速を抑制するプラスサポートをディーラーオプションで設定するといった改良を積み重ねている点も、プリウスの強さを後押ししているに違いない。
カローラ&カローラツーリング
デビュー:2019年
2019年に登場したセダンのカローラとステーションワゴンのカローラツーリングは、カローラが長年売れ続けたクルマということによる母体となる保有台数の多さや、それに伴う安心感に代表されるある種のブランド力などの強みがあったのも事実である。
しかし、現行モデルからほぼ5ナンバー車のイメージしかないカローラが3ナンバー幅となる点は大きな懸念だった。
その懸念に対しトヨタは日本仕様のカローラとカローラツーリングを海外向けに対し全長、全幅ともに縮小した3ナンバー幅ながら日本専用ボディにするという誠意を見せたほか、一部グレードのみながら5ナンバー幅となる先代のカローラアクシオ(セダン)とフィールダー(ステーションワゴン)も継続販売することでも対応。
さらにカローラとカローラツーリングは最近のトヨタ車ということもありカローラらしい気軽に運転できるという美点に加え、適度な趣味性のような魅力も持つようになった。
それぞれリアシートが若干狭いのとセダンのリアシートへの乗降性の悪さという弱点はあるものの、それ以外は死角のないミドルクラスカーに成長。
そんなクルマだけにカローラ、カローラツーリングとも販売は好調だ。
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