■自動車保険は金融商品 リスクの大きさで保険会社の対応も変わる
自動車保険は、ドライバーが交通事故のリスクに備えて加入しておくものだが、損保会社から見れば集めた保険料の中から保険金を支払うだけに、事故のリスクが高いドライバー、事故時の保険金の支払いが大きい契約は避けたいものだ。
そもそも自動車保険を公共サービスのように捉えているドライバーが多いようだが、損保会社は銀行や信販会社、証券会社のような金融系の企業。交通事故のリスクをカバーする保険という商品を販売しているだけ、と考えておいたほうがいい。
前述のとおり、リスク細分型自動車保険を扱っている通販型などの自動車保険の場合、車種やオーナーの条件により保険料を大きく差を付けて、リスクが高いドライバーは大手の保険会社を選ぶしかない、という誘導方法をとっているところも多いそうだ。
しかし、そんなケースでも大手の保険会社で自動車保険に契約しようとして、断られてしまうケースも珍しくないようだ。やはりスーパーカーなどの高額車は、保険会社としては敬遠したいリスクなのだ。では、大手損保会社でも保険契約を断られたドライバーでも、保険代理店の力で契約できるようになったケースもあるのだろうか。
「ありますね。ウチのお客さんで生命保険とか、そのほかの保険も契約しているお客さんが、自動車保険の契約を断られそうになった時に、支店にウチの重要な顧客だからと説明して、何とか高額車両の保険契約を通してもらうこともしますよ」(S氏)
本来、自動車保険の契約を断られるようなケースでも、代理店の努力によって保険に加入できるのは大きなメリットだろう。加入時だけでなく万が一、交通事故が起これば代理店は、保険を利用する手続きだけでなく、交通事故によって起こる面倒な手続きや交渉を手助けしてくれることも多い。
通販型のほうが保険料が安いと自動車保険を切り替えるドライバーも多いだろうが、大手の損保会社の自動車保険、しかも代理店で自動車保険を契約することは、保険料は割高かもしれないが、イザと言う時には保険会社と自分の間に入って手続きをスムーズにしてくれるというのは見逃せないメリットだと言えるだろう。
高額車両で自動車保険に加入できずに困った場合は、保険会社に直接問い合わせるだけでなく保険代理店、できれば知り合いなどの紹介で信頼できる代理店を探して相談してみるのも方法のひとつだということを覚えておいて欲しい。
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