トヨタオーリス×ガンダムのシャア
1979年にテレビアニメが放送された搭乗者が操縦するロボットが戦いを繰り広げる機動戦士ガンダムは、現在も公式な大規模な施設が東京お台場にあるほどの人気をキープする作品だ。
現在のカローラスポーツの前身となったトヨタのVWゴルフ級5ドアハッチバックとなるオーリスの2代目モデルの前期型には、2013年からガンダムとコラボした「シャア専用オーリスMS-186H-CA」が設定された。
これはモデリスタと純正ディーラーオプションの組み合わせという形でだった。なおシャアはガンダムに搭乗するアムロと対峙する、赤い服を着た宿命のライバルである。
シャア専用オーリスに仕上げるパーツとしてはフロントスポイラーやサイドスカートといった専用エアロパーツ、シャアの属するジオン軍のものとなる各部のエンブレム、赤いインテリアのパネル、専用カーナビなどが設定された。
さらにシャア専用オーリスは2015年にマイナーチェンジされた後期モデルでも、コンプリートカーという形も加わり設定が続いた。
なお、この頃コンセプトモデルとしてジオン軍のロボットであるザクをイメージした「MS-185H 量産型ザクモデル コンセプト」も公開されたが、こちらは残念ながら市販化されなかった。
2代目オーリスをシャア専用オーリスにコンプリートするにはそれなりのお金が掛かったが、それも熱狂的なガンダムファンには惜しくない金額だったようだ。
トヨタ86×ウルトラマン
M78星雲の光の国からやってきたウルトラマンは、普段は科学特捜隊に属するハヤタ隊員の姿で怪獣や宇宙人が現れた際にはウルトラマンとなり戦うヒーローである。
なおウルトラマンシリーズは現在も、昨年の東京モーターショーに出展され、AIなどを搭載し「新しい時代の愛車」を具現化したというトヨタのコンセプトカーLQが劇中に登場する最新作のウルトラマンZが放送される人気作だ。
ウルトラマンシリーズを制作している円谷プロダクションはA MAN of ULTRAという「日常の世界にウルトラな男を創り出す」というコンセプトの異業種とのコラボレーションを展開している。
A MAN of ULTRAにおいてクルマの中から選ばれたのがトヨタ86で、2017年にウルトラマンと86とのコラボカーとなるM78×86が登場した。
M78×86はエクステリアではボディカラーによって赤か黒となるフェンダーアーチや各部のガーニッシュ、ホワイトを基調としたインテリアなどでウルトラマンのパワフルさと主な対象ユーザーとした40代から50代の男性に似合うエレガントな雰囲気を演出。
またシリアルナンバー0000のM78×86はヤフーオークションでの公開オークションで落札したオーナーのものとなり、実費経費を除いた落札金額がウルトラマン基金に寄付され、ウルトラマンが納車してくれるという特典付だった。
光岡オロチ×デビルマン
光岡オロチは日本で10番目の乗用車メーカーである光岡自動車が、トヨタからのV6エンジンと5速ATの供給をはじめとした日本の自動車メーカー各社の協力も得て2006年にリリース。
動力性能云々ではなく、主にスタイルや雰囲気を楽しむ「ファンションスーパーカー」というコンセプトで開発されたスーパーカーである。
いっぽうデビルマンは悪魔の体と人間の心を併せ持つデビルマンが、デーモン(悪魔)と戦う漫画、アニメだ。
オロチとデビルマンがコラボしたデビルマンオロチは、2018年に光岡自動車の創業50周年とデビルマンの作者の永井豪氏の画業50周年を記念して企画されたスペシャルモデルだった。
デビルマンオロチはこの年に新作としてNetflixで配信された「デビルマンクライベイビー」のアートディレクションを手掛ける阿閉高尚氏と、オロチをデザインした光岡自動車の青木孝憲氏が共同で手掛けたカラーリングなどが施された。
クルマ自体はオロチが2014年に生産終了していたこともあり極上中古車をベースとしたもので限定1台、価格は前述した光岡自動車の創業と永井豪氏が画業を開始した1968年にちなんで1968万円だった。
本当に世界に1台という点も含め、熱狂的なデビルマンファンならコレクションに加えたい1台だったに違いない。
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