クルマ界「デジタル庁」設立!! イマイチよくわからないデジタル装備を解説します

スマホが愛車のキーになる

Honda eの運転支援システム
Honda eの運転支援システム

 今や買い物も、スマートフォンひとつで事足りる時代。クルマもその利便性に便乗する。それが「デジタルキー」。

 Honda eは、スマホだけでドアのアンロックから始動まで実現。キーを持ち歩くわずらわしさからも解放してくれる。今後、普及が進むこと間違いなしの新機能だ。

 もちろん、自動車のキー自体も進化を続ける。そのひとつがボルボの「ケアキー」。日本でも導入が始まったが、見た目は普通のキー。ただケアキーでクルマを始動すると、設定した最高速度までしか出せなくなる。

 何のためにこんなことを……? と、思うが、ボルボは事故低減の対策として、最高速度を時速180㎞に制限。ケアキーは、同様の目的の取り組みである。

進化するデジタルドアミラー 悪天候でも鮮明に見える

 最近のモデルは車載カメラを採用するクルマがほとんど。その車載カメラの進化でミラーのデジタル化も加速。デジタルドアミラーは鏡の代わりに、サイドカメラによるモニター映像をドライバーへ伝え、後方確認を行うもの。

 量産車初のレクサスESのデジタルドアミラーには驚かされたが、Honda eではなんと標準化設定。

 最新カメラ技術では、夜間や悪天候時でも、鮮明な視界を提供してくれる。ただミラーレス構造のため、カメラ故障などのアクシデントでは後方確認ができなくなるのが気がかりだ。

 デジタルミラーといえば、ルームミラーのデジタル化も進み、国産車でも採用がどんどん進んでいる。進化にともない映像は鮮明で、走行中の違和感もなくなってきた。

 こちらはルームミラーをモニター化しており、鏡とカメラの切り替えが可能となっている。

視点移動を減らし安全を最優先するメーター類

 アウディの「バーチャルコクピット」の登場以来、急速に普及が進んだのが、フル液晶デジタルメーターだ。さまざまな車両情報をドライバーの目の前に表示できるので、視点移動が減らせ、安全性も高い。

 また最近では、ADAS(先進運転支援システム)の作動モニターとしても、活用されている。表示技術の進化で、疑似的なアナログメーター表示でも違和感がない。

 さらにプジョーは、デジタルメーターに3D表示を取り入れた「3D iコクピット」を採用。立体的な表示になっているが、これは情報の優先度を識別させる、という狙いがある。シンプルな表示だが、近未来感たっぷりなデザインだ。

クルマの前輪周辺と道路が見えるシースルービュー

ハリアーのデジタルルームミラー。車載内蔵型ドラレコも備わる
ハリアーのデジタルルームミラー。車載内蔵型ドラレコも備わる

 今や運転中の身を守る常識アイテムとなりつつある、ドラレコも一体化が進んでいる。トヨタハリアーは、先進機能の車載カメラを流用したドラレコをデジタルルームミラーに内蔵。見た目もすっきりし、ユーザー負担も減らせる。

 同じ映像の話でもこちらは先をいく。とかく死角が大きくなるのが大型車の弱点で、そのため、車載カメラによる車両周囲360度を映し出す機能があるモデルも多い。

 例えば、トヨタの「パノラミックビューモニター」では、上からの俯瞰映像だけでなく、ボディがスケルトンになった「シースルービュー」なども備え、周囲の状況を確認しやすくした。

 驚くべき機能だが、ランドローバーには、ボンネットをシースルー化した前方映像で、悪路や小道での道路状況&車両状況を確認して走行をアシストする「クリアサイトグラウンドビュー」が用意されている。もっと驚くシステムだ。

 さらに、情報表示はモニター上とは限らないことを教えてくれるのがメルセデスベンツ。新型Sクラス採用の「デジタルライトシステム」は、路面や進行方向にLEDライトユニットによる画像投影を行い、注意喚起などの運転アシストを実現したもの。

 ヘッドライトがプロジェクターのように映像を投影する時代がくるとは……!!

前輪周辺と道路を透視して見ている感覚になるランドローバーのシステム

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