スバルR1:居住性よりもデザイン追及
販売期間:2005~2010年
今ではオリジナル軽自動車の開発・生産から撤退しているスバルだが、ダイハツ、スズキといった王道とは一線を画す個性的軽自動車を輩出してきた。2005年にデビューしたR1はスバルだからこそできた軽自動車だ。
先にデビューしたR2がゆったり4人が乗れるのに対し、R1は2+2ではあるが、基本は前席2人のためという、ある意味非常に贅沢なコンセプトだった。
小さなボディに広い室内を実現させるため、軽自動車は全長3400mmという軽自動車規格にできるだけ近づけるのが当たり前のなか、デザインを優先するためにあえて全長3285mmのショートボディを採用している点も特筆だ。
凝縮感のある引き締まったデザインは、デビューから15年以上経過した今見ても斬新さと美しさを放っている。
軽自動車が人気となったのは、広さ、快適性、経済性の三拍子が揃っていたからで、R1はその中の広さ、経済性(R2よりも10万円程度高かった)でライバル対して劣っていたのが販売面で苦戦した理由だろう。
セカンドカーとして欲しいが、R1だけでは無理とR1を欲しいと思いながらも、最終的にハイトワゴン軽を選択したという話はよく耳にしたものだ。
普段2名以下での使用しかしない人でも、クルマを購入する時は余裕を求める日本では、R1のようなクルマが成功するのは難しい。
2代目ダイハツオプティ:トランク付きの4ドアハードトップ軽自動車
販売期間:1998~2002年
初代オプティは、1992年に3ドア専用モデルとして登場。後に5ドア、クラシックを追加することになったが、軽スペシャルティというコンセプトで、ダイハツの軽自動車のなかでも高級感、プレミアム感を売りとしていた。
2代目オプティはその軽スペシャルティというコンセプトを継承するにあたり、独立したトランクとノッチを持つ4ドアモデルとして誕生。
2代目ホンダトゥデイは独立したトランクを持っていたが(マイナーチェンジで廃止)、オプティはサッシュレスの4ドアハードトップボディが与えられていたのが斬新だった。ちなみに、4ドアハードトップは軽自動車の歴史上では2代目オプティのみだ。
せっかくの意欲作も、独立したトランクは容量、使い勝手ともハッチバックタイプに劣ったこと、車両価格が高めの設定だったこともあり、高い志を結果につなげることはできなかった。
異端モデルと見られがちだが、チャレンジしたその志は日本のクルマ史に名を残す。
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