■1台2万5000ドル!!! テスラが新EVを示唆
●バッテリーのコストを56%削減して実現
去る9月23日、テスラが株主総会に合わせて「バッテリー・デイ」というイベントを開いた。その内容が刺激的なので紹介しよう。
EVの価格を決める大きな要素がバッテリー。その価格は年々下がっているのだが、テスラによれば、近年下げ止まりの傾向にあるという(下のグラフ)。
テスラは以下の5つの改革を行い、この流れを打破しようというのだ。
①バッテリーセルの再設計……バッテリーを構成するセルのサイズを、コストと航続距離から直径46mm、長さ80mmが最適と判断。電極部分の改良なども行い効率を高める。
②製造工程の見直し……ドライ電極の採用で有機溶剤の回収行程などをなくし、生産効率を大幅に向上。
③正極素材の改良……希少金属であるコバルトの使用を全廃。
④負極素材の改良……シリコンを添加し、リチウムイオンの蓄積効率を高める。
⑤搭載方法の変更……セル≫モジュール>パックという電池構造を止め、セルをシャシーに直付けにする。
この5つの改革によって、テスラは航続距離を最大54%向上、1kWhあたりのコストを56%削減するという。その成果として2023年に、1台2万5000ドルのEVを投入するというのだ。
現在の最廉価車両「モデル3」よりさらに1万ドル安いが、実現すれば衝撃的だ。
折しもVWが「ID.4」を発表し、「同じSUVタイプのモデルYより1万ドル安い」とアピールしたばかり。EVの低価格競争の勝者は、はたして……?
■中国、燃料電池車購入への補助金を打ち切り 次の一手は??
中国が、燃料電池車購入への補助金を打ち切り、メーカー自体へ奨励金を払う形に方向転換した。大きく花開いたバッテリー型EVに対し、FCVがまだまだ開発途上にあることの現われともいえる。
中国では、トヨタが現地メーカー5社とFCVの合弁会社を立ち上げている。ノウハウを提供するだけでなく、ぜひともトヨタ自身のFCVが成長する場にしてほしい。
■首相肝いり!!? 運転免許証がマイナンバーカードと統合
運転免許証がマイナンバーカードと統合されるようだ。菅首相が国家公安委員会に強い指示を出したという。
具体的には、運転免許証番号をマイナンバーカードと紐づけ、デジタル化してスマホアプリとして使用する方法が検討されているようだ。
とはいえその裏側には、認知が進まないマイナンバーカードの普及促進に免許証を利用しようという思惑が透けて見える。
めんどくさい運転免許の更新をオンライン化するなど、ぜひともユーザー本位のデジタル化を実現してほしい。
■jpgよりも高画質で容量は半分!?! 新規格「HEIF(ヒーフ)」とは?
旅行に行けば写真を撮るが、近頃JPEGに代わる新しい画像ファイル形式が普及しているのをご存知だろうか。
「HEIF(ヒーフ)」というこのファイル形式、アップルが2017年にiOS11に採用して広がり始めたのだが、今年4月、キャノンの最高級一眼レフ「EOS1D・XマークII」に、さらにソニーの最新型ミラーレス「α7 SIII」に採用されて認知が進んだ。
JPEGよりも高画質でデータサイズも約半分になるから経済的。iPhoneユーザーなら乗り替えるべし。
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