日産エクサ
販売期間:1986~1990年
日産のコンパクトクーペのパルサーエクサの後継モデルとして1986年にデビュー。パルサーの名前が外れて、エクサという独立車種となった。
エクサと言えば、クーペボディとキャノピーの2タイプをラインナップし、自在に着せ替えできるというコンセプトが話題になった。Tバールーフにすればクーペ、オープン、ワゴンという3タイプが楽しめることになる。
が、アメリカでは認可されたものの日本では認可が下りず、クーペ、キャノピーそれぞれが別モデルとして販売された。
エンジンは1.6L、直4DOHC(CA16DE型)のみで、トランスミッションは5MTと4ATが選べた。
エクサで特筆すべきは、エクステリア、インテリアにミドシップ4WDスポーツのMID4(残念ながら市販されず)のテイストが随所に盛り込まれていることだろう。リトラクタブルヘッドランプも懐かしい。
エクサとしては1代限りで消滅したが、チャレンジング精神にあふれていた。記録より記憶に残る1台であることは間違いない。
後継モデルはNXクーペで、パルサーベースからサニーベースに変更された。
三菱ミラージュアスティ
販売期間:1993~1995年(初代)、1995~2000年(2代目)
4代目ミラージュは1991年にデビューしたが、1993年に追加された2ドアスペシャルティクーペがミラージュアスティだ。
全長4225×全幅1680×全高1370mmというジャストサイズに1.3L、1.5L、1.6Lの3種類の直4エンジンが設定されていた。今では考えられない贅沢な内容だ。
この初代ミラージュアスティは、100万円を切る95万円からという軽自動車並みの新車価格の買い得感によりヒットモデルとなった。
1995年に登場した2台は、初代に比べてスタイリッシュなデザインが与えられ、スポーティさを増している。価格もほぼ据え置きとなっていたが、初代オデッセイの登場で勃発したミニバンブームにより、初代ほどの実績を残せなかった。
2代目では初代になかった競技ベース車のRSを設定したことからも、当時の三菱のアスティに対する本気度が伺える。
スバルインプレッサリトナ
販売期間:1995~1996年
1995年にスバルは北米市場向けのインプレッサの2ドアクーペをインプレッサリトナとして日本で発売開始。
スバルが日本でリトナを販売した背景には、トヨタサイノス、日産NXクーペ、三菱ミラージュアスティといったコンパクトクーペ市場の盛り上がりにある。
が、販売好調のライバルに対しリトナは見た目が地味だったことが災いして、販売面で苦戦を強いられた。
その結果、1996年のマイチェン時にはモデル消滅となってしまった。日本での販売期間はわずか1年8カ月というのはあまりにも短すぎる。
リトナは確かに存在感が薄い。しかし、その後に登場した2ドアWRX STIはヒット。WRCのWRカーも2ドアベースとなり、伝説の22Bが生まれたのもリトナがあったから、と考えると存在意義は大きい。
あと、東京モーターショー1995では、リトナをベースにオープン化したオペレッタが参考出品されていたが、市販されずにお蔵入りとなってしまった。
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