1990年代に販売された日産車のなかでは「名車中の名車」と言われることも多い初代P10型プリメーラ。
「1990年代までにハンドリング世界一を目指す」という、いわゆる「901活動」のひとつの結実として誕生した初代P10型プリメーラは、ドイツ車的なハンドリング性能が自動車マニアから大絶賛され、いまだに心惹かれる人は数多い。
しかし、初代P10型プリメーラは、誕生から約30年も経過しているネオクラシックカーだ。
はたして、今いくらで買えるのか? 購入してからのメンテナンス費用や維持費はどうなのか? 50万km以上も乗り続けるオーナーの生証言とともに、初代P10型プリメーラの中古車事情をお届けしよう。
文/伊達軍曹
写真/日産
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現在、全国に流通しているP10プリメーラの中古車は5台あまり
1989年10月にデビューしたP10こと初代プリメーラ。車体設計には後に登場するR35GT-Rの開発責任者として知られる水野和敏氏が関わり、いわゆるハイソカーが全盛を極めていた当時の国産車とは異なるドイツ車的なハンドリング性能と、コンパクトなパッケージングで「マニアックな大人気」を博した一台だ。
「いまだP10プリメーラの素晴らしさが忘れられない。できればもう一度、中古車として手に入れたい!」と考えている人もいるようだが、実際にはなかなか難しい部分もある。
なぜならば、単純に「中古車がもうほとんど流通してないから」である。
具体的には2020年11月下旬現在、大手中古車情報サイトに掲載されているP10プリメーラの数は、全国でわずか5台。
排気量別では1.8L系が2台、2L系が3台、トランスミッション別ではMT車が3台、AT車が2台。
車両価格は25万~60万円といったところで、走行距離は1台だけ「19.8万km」という2LのMT車があるが、5万~8万km付近の個体が売りに出されている。
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