快適かつ実用的なキャビン
キャデラックらしい快適さは、ロングホイールベースの生む広いキャビンにも表れる。後席の利用も多い高級車らしく、リヤシートのレッグルームはクラストップを誇る。
快適な移動をサポートするために、ソフトなレザーシートや各シートエリア別に温度の最適化を図るデュアルゾーンエアコン、走行中の静粛性を高めるアクティブノイズキャンセル機能、13スピーカーで構成されるBOSEサラウンドサウンドシステムなど、おもてなし装備も充実。
さらに日本仕様専用の通信機能付きナビゲーションシステムも標準化されている。
ラゲッジスペースも637L~最大1385Lの大容量となるので、多くの荷物を飲み込んでくれる。ゴルフなどの趣味のお供はもちろんのこと、ファミリーカーとしての素質も十分といえよう。
大排気量だけがアメ車じゃない
アメリカンラグジュアリーといえば、大排気量エンジンも魅力であったが、現代のアメラグは、ダウンサイズエンジンの採用にも積極的だ。
XT4には、最新の気筒休止機能付きの2.0L4気筒DOHC直噴ターボエンジンが搭載される。最高出力230ps、最大トルク350Nmを発揮。アイドリングストップ機能なども備える高効率と力強さを両立したユニットとなる。
トランスミッションは9速ATとなり、駆動方式は、最新式のAWD「ツインクラッチAWD」を組み合わせる。このシステムは、前後の最適な駆動配分に加え、後輪側左右の駆動トルクの最適化も図るトルクベクタリング機能を持つ。
また不要の際に後輪への駆動を切り離せるディスコネクトクラッチ機能によるエネルギーの消費の抑制も図られる。
従来のアメ車のイメージを打ち破る存在というべきXT4は、同クラスの欧州高級SUVの内容と比較しても、見劣りしないレベルまで鍛え上げられている。
ただし、ステアリング位置は、左のみ。これは魅力であると同時に弱点ともいえるだろう。しかしながら、アメ車ファンや人と違う選択を求める人に、この価格とサイズは魅力的に映るはずだ。
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