ダイハツは年内に全店舗対応! 今後オンライン商談が主流になる?

■すべてがオンラインで行えないとメリットは薄い

 また、アメリカではオンラインで新車を買おうとする人は、地元開催のモーターショーへ出かけ、展示車を見て、お気に入りがあれば会場内で試乗を受け付けているので、そこでチェックして、購入本命車を決めることができるのだ(いまはコロナ禍なのでショー開催は中止が多いようだ)。

 そのため、過去には週末にディーラー街へ行くと、商談はもちろん、試乗のために多数のお客さんが訪れていて賑わっていたのだが、いまはシーンと静まり返っている。

 つまり、できる部分だけオンライン化しても、そのほかが1980年代と変わらないアナログ的な手続きなどを引きずっていれば、オンライン商談はアメリカのように目に見えて“便利なツール”にはなかなかなりえないのである。

 オンラインですべてが行えるような環境整備なしでのオンライン商談の導入はメリットが薄いことは間違いないだろう。

 余談だが、アメリカでは、各地元のディーラーの協力を仰ぎ、原価ギリギリまでの値引き条件で見積りを比較でき、納得したディーラーのウェブサイトへそのままアクセスして契約できる、“見積り比較サイト”も展開されている。

 ちなみに、日本で新車購入時の新車新規登録申請などの手続きはOSS(ワンストップサービス)と呼ばれるオンライン化されたもので行うのだが、登録手続き完了までの時間は、以前の紙を使った申請手続きよりも余計にかかるようになったとのことである。日本のデジタル化とは所詮その程度だとの声もある。

■新車購入者が世代交代すればオンライン化が進むかも

 ただ、「オンライン商談で申請するお客様は、いままではなかなか接触できなかったタイプの方であったり、とても多忙でショールームに足を運ぶことができないといった方も多いので、新規開拓という意味では有効ですね」と話すセールスマンもいた。

 日本の場合は、新車購入者は若干高齢化が目立っている。ただし、自動車ユーザーの世代交代が進めば、当然ながら売るほうの世代交代も進むことになる。

 やがて“スマホなしでは生活できない”層が新車購入者のメインになれば、オンライン商談を今以上に魅力あるシステムにして、使いこなすようになるのではなかろうか。

 日本の新車販売市場はいまや、最盛期のバブル経済時代の半分ぐらいまでに規模が縮小している。少子高齢化も進むので、セールスマンのなり手もどんどん減っていくだろう。

 新型コロナウイルスの感染拡大が収束したあとは、“市場縮小と少子高齢化対策”として、オンライン商談が世の中のデジタル化も進み、ブラッシュアップされ、新車購入の定番として広まっていくかもしれない。

 業界団体のガイドラインもあり、いまはディーラーショールームの新型コロナウイルスの感染予防対策もしっかりしたものとなっている。

 残念ながら現状の限定的ともいえるオンライン商談による新車購入のデジタル化では、いまのところはディーラーへ出かけたほうが物事は早く進むといえるだろう。

ディーラーは感染予防対策は万全。現状はディーラーへ行ったほうが早い
ディーラーは感染予防対策は万全。現状はディーラーへ行ったほうが早い

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